
昨夕、松江・出雲地域での高校訪問を終え、県教委を訪れた。わたしはまだ実物をみていなかったのだが、一足早く文化財課に届いているとの連絡をうけていて、挨拶がてら完成した『出雲大社の建築考古学』を手にしてみようと思ったのである。まったくアポなしで訪問したため、M課長と境内遺跡の巨大本殿を掘ったMさんは不在だったが、近世史を専門とされる世界遺産室のMさんが在室されていて、御礼を言い、本をみせていただいた。
重い。B5版箱入り660頁の重みをずしりと感じた。『先史日本の住居とその周辺』(1998)が540頁、『埋もれた中近世の住まい』(2001)は450頁だった。『出雲大社の建築考古学』は前2書に比べ、だんぜん厚く、重かった。
一夜あけて、今日は大学院修士課程の中間発表会から始まり、午後には4つの会議が続く。そのあいまにメールボックスに行くと、本が届いていた。いや、ほんとうに厚くて重い。苦節5年におよぶ編集工程の重みである。中身の評価は他人に任せるしかないが、とにもかくにも安堵した。大勢の方にご執筆いただきながら、この日まで出版が遅れてしまったのは、ただただ主編者であるわたしの怠慢であり、皆様方に深くお詫び申し上げます。

まずは、内容見本から「編者のことば」と「推薦のことば」をはりつけておく(↑)。推薦文は町田章先生(元奈良文化財研究所所長)と川上貢先生(京都大学名誉教授)に書いていただいた。お二人から推薦文が送られてきたときの喜びといったら、そりゃ大変なもんでした。わるい部下、わるい学生でしかなかった私のようなろくでなしのためにこんなにも素晴らしい推薦文を書いていただけて、ほんと、飛び跳ねたいほど嬉しかった。どうか画像をクリックして、両先生の推薦文を読んでください。
さて、図書情報を記しておきましょう。
書 名: 出雲大社の建築考古学
編 者: 浅川滋男&島根県古代文化センター
発行日: 2010年9月20日
発行所: 同成社
東京都千代田区飯田橋4-4-8
東京中央ビル内 03-3239-1467
ISBN:978-4-88621-519-2 C3021
定 価: 本体18,000円(+税)
というわけで、税込18,900円という高価な本になってしまった。しかし、内容と660頁という分量を考えるならば、決して高価というわけではないと思っている。もちろん著書割引(×0.8)が可能ですので、購入ご希望の方はブログにコメントいただくか、メール等でご連絡ください。
下に目次と注文書もはりつけておきます。
正誤表 さっそく誤植を発見してしまいました。「てにをは」の抜け程度なら、黙して語らずと決めていましたが、小生が単独で執筆した結論「大社造の起源と変容」(第11章第1節)の最後の文章に誤植があり、正直なところ、ややショックです。第11章第1節は再校で大直しし、三校をへたうえで世に出そうと思っていたのですが、出版社から「著者校正は再校まで」であることを出版間際に指示され、三校に至りませんでした。まことに残念ですが、ここに修正しておきます。今後、大きな間違いを発見した際には、ここに書き足していきますので、ご参照ください。
p.629上段左から1行目(誤)とは異なる掘立柱建物の「文法によってよって
(正)とは異なる掘立柱建物の「文法」によって
p.624下段左から11行め(誤)・・・。こうして、大和や伊勢との関
(正)・・・。こうしてみると、大和や伊勢との関
p.297P下段右から4行目 (誤) 本稿は二〇〇七年月に
(正) 本稿は二〇〇七年三月に
奥付 編者略歴 (誤)1979年 ・・・同大学大学院工学研究科修士過程・・・博士過程、
(正)1979年 ・・・同大学大学院工学研究科修士課程・・・博士課程、
- 2010/09/22(水) 21:46:03|
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鳥取環境大学
浅川滋男先生
突然メール差し上げます事お許し下さい。先生のブログを拝見して、『出雲大社の建築考古学』購入の申込をしたく、メール差し上げました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
所属;奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
〒634-0065 奈良県橿原市畝傍町50-2
電話;0744-24-1185
FAX; 0744-24-1355
平松良雄
メールアドレス;hiramatu@kashikoken.ne.jp
- 2010/12/22(水) 08:33:34 |
- URL |
- 平松良雄 #-
- [ 編集]
いま、ご指定のアドレスにメールしたのですが、戻ってきました。アドレスは間違いありませんか?
出版社のほうから研究所に電話してもらいますので。
- 2010/12/22(水) 23:34:33 |
- URL |
- asax #90N4AH2A
- [ 編集]