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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

今度こそ、さらば古材倉庫!

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白蟻被害の木材を炭にリサイクル!

 10月29日(木)、30日(金)、31日(土)の月末3日間をかけて、古材倉庫撤去時に草むらに隠れていた廃材の撤去作業をおこないました。今回、廃材のリサイクル方法が少し変わったので初めにその点について報告します。
 廃材の処分については、これまで一部を切断し加藤家住宅カマド・イロリ用の薪として利用し、残りはピヴォさんのお宅で処分してもらうことにしていました。ところが、カマド・イロリ用の薪にする予定の木材の多くが白蟻の餌食になっていることが判明。焼却せざるをえない状況を迎えたのです。しかし、それでは古材をリサイクルしたことになりません。今回、ピヴォさんと先生のアイディアで、焼却する古材を「炭」として再利用しようということになりました。これなら白蟻の被害も他の木材に及ぶことは決してないので、抜群のアイデアだと思います。古材処分の方針が決まったところで、いざ撤去開始!
 初日は、またしてもナオキさんのお父さんが応援に来てくださいました。2トントラックで廃材を加藤家住宅に運びました。私は2トントラック1杯分ぐらいで足りるかなと予想していたのですが、全然甘かった。予想以上に廃材は多く2トントラック3杯分はありました。その衝撃的な事実に驚かされながらも、ひたすらトラックに廃材を積み込んでいきます。この時、草むらに隠れていた廃材だけのことはあり、前回の古材倉庫解体時より虫が多く付着していて、虫を苦手とする私はかなり精神を削りました。しかし、時間が経つといつのまにか無心になり、何も考えずひたすら廃材を積み込んでいる私がいました。1時間かけてようやく廃材の積み込み完了。その後すぐに加藤家住宅にもっていって、廃材をトラックから降ろし薪にする材と炭にする材を選び分けました。この時、長い木材を切断したり炭をつくるための場所を石を並べるなど準備もおこないました。この日は準備で終わり、残りの2日間ですべての撤去をおこなう事にしました。

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  1. 2009/11/04(水) 00:16:54|
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第10回「古民家のリサイクル -カマド復元と蕎麦打ち-」(Ⅰ)

03記念撮影001123

 6月18日(木)。東京や沖縄などでは豪雨で大変な被害が出ていますが、鳥取では暑い日が続き、それによって川の水が少なくなり、水不足が懸念されています。そんな季節になりましたが、加藤家修復プロジェクトは暑さに負けず、頑張っています。
 さて、4月から約2ヶ月にわたり修復・復原活動を続けてきたしてきた加藤家のカマドですが、前回(11日)に完成の一歩手前まで手が届きました。しかし、板間の框が外れてしまうアクシデントが発生し、作業は中断してしまいました。そこで、昨日報告したように、今週の月曜日に魯班営造学社2名を中心にゼミ生4名が補助し、板間床構造の補強工事をおこなました。これで、板間の上にカマドを乗せても構造的なアクシデントが発生する不安はなくなりました。

土台調整


 今回のプロジェクト研究1&3も前回に引き続き、全メンバーが加藤家で活動しました。作業工程は以下のとおりです。

Ⅰ)土台設置班
 前回は板間の隅に土台を設置したが、板間の構造に大きな影響を与えることがあきらかになり、また、「石のナガシと石のカマドがセットで明治期の台所増設期に持ち込まれた」可能性があり、その歴史的意味から当初位置に設置することにしました。土台を設置し終えたら、土台の上に元々敷かれていた土を撒く。足りなければモルタル用の砂を使う(この工程は、カマド本体を安定させる意味がある)。

Ⅱ)カマド本体修復班
 前回モルタルで接着、充填した部分に炭などで着色し、乾燥したモルタルが目立たないようにする。土台の設置完了後、土台の上でカマドを組立て、空隙部分などについては、モルタル・セメントペーストを用いて接着・充填する。

Ⅲ)建具調査班
 建具の設置、内法・建具の寸法の調査をする。余裕があるようなら、建具を今後どう加工すれば良いのか、補足調査もおこなう。早く終わるようなら、式台の残りの部材について実測する。(実際には他班の活動記録をとる写真撮影係になりました、先週も、今週も)

Ⅳ)蕎麦挽き
 先週1年生が蕎麦打ちについて発表したデータに基づいて、蕎麦の実をコーヒーミルで攪拌してみる。

Ⅴ)プレゼンの目次
 自分たちが考えてきたプロジェクト研究発表の目次をそれぞれ発表する。先生の指導をうけ、目次を完成させ、発表担当を決める。

02カマド本体04モルタル接合



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  1. 2009/06/23(火) 00:08:36|
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第9回「古民家のリサイクル -カマド復元と蕎麦打ち-」(Ⅱ)

01宇田川のパンツ


 11日のカマド修復プロジェクトについて、今回は1年生2名に感想を述べてもらいます。

アクシデント連発!

 今回は先週完成した土台木枠を土台の下にはめ込む作業とカマドの土台を設置する作業を行いました。はじめにモルタルで埋めたところが白くなっていて不自然なのでガスバーナーでそこを焼き、色を変える作業を行いました。しかし、色は変わりませんでした。次にカマド土台を壊さないように慎重に持ち上げてベニヤ板を剥がして木枠にはめ込む作業を行いました。しかし、土台はかなり重く、簡単には持ち上げてはめる事が出来ませんでした。そこで、どのようにしたら簡単にはめ込む事が出来るか、教授を含め土台設置班で検討しました。検討の結果、ベニヤ板と鉄製の看板を土台の下に敷いて持ち上げ、土台木枠の上に置き、看板とベニヤ板を土台を持ち上げて抜いていくことになりました。土台を土台木枠にはめ込もうとしてみると、木枠の寸法がギリギリで上手くはまりません。そこで木とカナズチを使い土台をたたきながら調整をこころみました。しかし、なかなか上手くいかず、土台だけ動かなくて大変でした。ここで問題が発生しました。無理やりはめ込み作業をやっていったせいか、途中で土台にひびが入ってしまいました。この問題はカマド本体接合班のセメントペーストを使ってヒビ割れ部分を塗り直すことで解決しました。
 この作業が終わったところで新たな問題が発生しました。土間の板間を支えていた部材が外れてしまい、土台の重さに耐えれない状況になりました。すぐに土台と木枠を土間におろし、一旦休憩にはいりました。休憩の時に蕎麦について1年生が発表し、その後、今後のスケジュールについて1・2年生でミーティングしました。その結果、来週までに発表のための目次を作ってくることになりました。
 今回の作業はいろいろ問題が発生し困難が多く大変でした。(建築・環境デザイン学科1年 N.T/カマド土台設置班)

03土台01バーナー01
↑バーナーで焼いたが、モルタルの古色化は失敗!

モルタル接合剤は多めに!

 カマド復元班、カマド土台設置班、建具実測調査班の3班に分かれて作業を行いました。私達カマド復元班は先輩達の力を借りながらセメントペースト、モルタルの2種類を使い、カマド本体の割れてしまっている部分の接合を進めました。最初に接合剤となるセメントペーストとモルタルを製作しました。主にセメントペーストはひび割れなどを接合する際に用い、モルタルは欠損が激しい箇所に用います。モルタルはセメントと砂を1:2の割合で混ぜ色を均等にし、そして水を少しずつ加えながらさらに混ぜ合わせ粘土状にします。セメントペーストは適量のセメントに水を少しずつ加えながら混ぜ合わせペースト状にしたものを用います。このとき使用した100均ゴム手袋(サイズL)はすぐ破れてしまい、使い物になりませんでした。接合の際は接合する面と面を水で濡らし一方の面にセメントペーストかモルタルを盛りもう、一方の面を上から重ねて接合していきました。その作業でセメントペーストを盛る際、盛る量が足りずうまく接合する事ができなかったため、何度かやり直しました。盛る量は少し多めぐらいで接合する際に間から少しはみ出る程度が良かったようです。この時、はみ出した部分は濡れタオルなどできれいに拭き取りました。あとは、ずれがないように接合させるため上から重石をのせ、乾いて固まるのを待つだけです。この接合作業を4つのパーツでおこないました。モルタルやセメントペーストを混ぜ合わせるのには意外と力が要り、なかなかの疲労感でした。来週は作業をスムーズに出来るように頑張りたいです。(環境マネジメント学科1年 M.S/カマド復元班)

カマド本体

 ぬりぬり2 ぬりぬり1 蕎麦発表 




  1. 2009/06/17(水) 00:15:41|
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第9回「古民家のリサイクル -カマド復元と蕎麦打ち-」(Ⅰ)

01庭での打ち合わせ


 6月11日。梅雨入り宣言があったのに、天候は「もう夏だなー」と思うぐらいの快晴で蒸し暑く、山や海に行きたくなる気分でした。お久しぶりの黒猫です。今回は私から活動報告させていただきます。
 さて、本日のプロジェクト研究1&3は、全メンバーが加藤家で活動しました。先週、大学で加工していた木枠(板石土台を支える基礎)が古色塗りまで完成し、一方ではカマド本体の接合方法も決まりまして、プロジェクトもいよいよ佳境を迎えています。今回の報告はクライマックス序章とも言えるものです。まず、最初に庭に面する縁側で全員でミーティングし、あとはそれぞれ各自の分担作業に散っていきました。以下が本日の作業工程です。

02木枠01のみ


Ⅰ.カマド復元班
 カマド本体の接合をおこないます。先週の実験に従って、接合剤は「セメント、野焼き粘土、砂の混合物」と「セメント、水の混合剤」の2種類を併用。土台の板石に載せる前に4つぐらいにパート分けをして、それぞれの接合作業をおこなう。

Ⅱ.カマド土台設置班
 土台接合のためのモルタル面が白んでみるので、バーナーで焼いて「古色化」する(実際にこれを試みましたが、まったく変色しなかったので実際には省略)。その後、先週完成した木枠を土台の下にはめ込み、台所の板間の隅に設置する(カマド土台を壊さないように気をつけること)。土台を設置し終えたら、土台の上に元々敷かれていた土を撒く。足りなければモルタル用の砂を使う(この工程は、カマド本体を安定させる意味がある)。

Ⅲ.建具実測調査班
 先週に引き続き建具の設置、内法・建具の寸法の調査をする。余裕があるようなら、建具を今後どう加工すれば良いのか、補足調査もおこなう。早く終わるようなら、式台の残りの部材について実測する。

Ⅳ.蕎麦について
 作業が一段落したら、1年生が調べてきた蕎麦の実を調理方法について発表する。

03土台02木枠はめ込み01


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  1. 2009/06/16(火) 00:04:41|
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歯磨きチューブの最期

 日常生活で何かエコってる、って訊かれたら、まぁ「風呂の余り水を洗濯に使う」とか「シャンプーの容器を残して中だけ詰め替える」とか「自転車にのって通学する」ぐらいしか、思い浮かばないなぁ・・・そうそうわたしの場合、冬の「湯たんぽ」がありましたね。石油ストーブで湧かしたお湯を湯たんぽにして寝具に暖を取り入れる。でもね、この冬はひどいメにあったんですよ・・・足首に低温火傷をしましてね。すぐに治るだろう、とタカをくくっていたのだけれども、完治するまでにじつに3ヶ月半を要しました。
 奈良のホームドクターは、はじめ抗生物質の塗り薬をくれただけだったんですが、症状が治まらないのをみて、外科に行けと言い出した。要するに、火傷した部分をメスでスパッとえぐり切ってしまえ、というわけですが、そんな怖いこと、わたしにゃできもはん・・・まぁ、自分でいろいろ手を考えて、毎日毎日膏薬を塗布し続け、暖かくなってから、なんとかかんとか皮膚が再生した次第です。でも、今でも円環状に紫色のアザがのこっている。樹脂製の容器に熱湯を入れて専用の袋に湯たんぽを納め、さらにタオルケットにぐるぐる巻きしていたのに、こうなんだから、怖いですよね。みなさんも、湯たんぽの低温火傷にはくれぐれも気をつけてください。

歯磨き反転 さてさて、じつは奈良の家で、おもしろいエコを発見したのですよ。歯磨きチューブの終わらせ方なんですが、蓋の真反対側をハサミで切り取り、歯ブラシをチューブの中に突っ込むようにしている。これは良いアイデアだな・・・「ねぇ、これ、テレビでやってたのん?」と訊くと、いや「自分で考えた」と家人は答える。
 鳥取でもさっそくやってみましたが、廃棄寸前のチューブで20回以上歯磨きを続けております。これはよい。終わりかけのジャムや蜂蜜の瓶にソーダ水を注ぎ込んでフルーツ飲料にしちゃうようなもんだけれども、チューブの反対側をハサミで切り取るところがなんともユニークな発想です。
 ぜひ、お試しください! 


  1. 2009/06/15(月) 00:03:31|
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