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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

ブラジル戦前の不吉な予測

 2年前の夏休み、某民放の取材クルーズに同行して中国雲南を訪問した。ちょうどそのとき、雲南省都の昆明にレアル・マドリードがやってきたのだ。アジア・ツアー前のキャンプに、海抜1700mの高地を選択したわけだが、中国は「球迷」(サッカー狂い)の国であり、雲南だけでなく全土で大騒ぎになっていた。キャンプの直前に近隣の楚雄で震度7の大地震が発生したにも拘わらず、中国政府は報道管制をしいて被害状況の詳細を公開しようとしない。おそらく、レアルのだれひとり、大地震のことを知らないまま雲南入りしたはずだ。あのころはまだベッカム参入の直後で、チームは輝いていた。恐ろしく強いチームだと思われていた時期である。その強さが脆弱なものであることを世に知らしめたのは、リッピ率いるユベントスであった。あの夏休み、取材クルーズの面々に「レアルを負かすとしたら、どのようなチームですかね?」と聞かれたので、「おそらくユベントスやミランのようなプレッシング・フットボールには弱いはずですよ」と答えた記憶がある。果たして、その年度のチャンピオンズ・リーグ準決勝で、レアルはユベントスに完敗した。レアルのような、スキルに自信のあるスター選手たちは、どこか余裕がありすぎて、獰猛な攻撃的守備を嫌がる。いくら技術があっても、3人に囲まれてタックルを連発されればボールは奪われるだろうし、攻撃の意欲もそがれてしまう。問題はそれだけの集中守備を90分間持続する体力があるか否か、である。
 コンフェデの初戦で日本と対戦したメキシコは、小兵ながら、ユベントスを彷彿とさせるプレッシング・フットボールを展開し、日本の中盤にサッカーをさせなかった。あのサッカーをみて、ブラジルと戦っても引き分け以上の結果を残せるチームだとは思ったのだが、それにしても、1-0の勝利という結果には驚いた。スター軍団のセレソンは、レアルと同様の欠陥をもっているのかもしれない。
 さて、日本である。ギリシア戦では4-4-2のシステムが奏功したようだが、メキシコは3-6-1の1トップでブラジルを下している。プレスをかけ続けるためには、中盤を厚くしておく必要があるから、この選択は間違いではないだろう。わたしなら、3-6-1もしくは4-5-1でブラジル戦に望む。ただし、小笠原とアレックスは先発で使わない。小笠原のポジションには最初から遠藤か稲本を配し、敵のボランチやストッパーにプレスをかけさせる。ジョホールバルでの北沢のような役割だ。アレックスは通用するはずがないから、中田浩をおいて、敵のサイドアタックに備えるべきだろう。
 ブラジル選手の個々の力が日本をはるかに上まわることは、誰でも知っている。ただ、ブラジルの弱点としていつでも指摘されるのが、ストッパーとゴールキーパーである。今回もその例外ではない。それだけに、前半はどんなことをしてでも無失点で切り抜け、後半の大黒投入に勝負をかけたい。ブラジルの正GKはジダだ。アトランタで伊東に失点を許したジダである。そして、日本にはアトランタでブラジルを完封した川口と田中誠と中田英がいる。ヒデとロナウジーニョのマッチアップが勝敗を分けるかもしれない。
  1. 2005/06/22(水) 02:33:14|
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本家魯班13世

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