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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

新刊! 『日本の考古学』上・下巻

 奈文研に在籍した最後の年だから、5年前のことである。2004年に開催されるドイツでの日本考古学展の準備がはじまっていた。図録論文集用の原稿を早く書いてほしい、という依頼が日本全国の考古関係者を駆けめぐっていたのである。この展覧会を仕切っていたのは、当時、国立歴史民俗博物館(歴博)の館長であった佐原真さん。佐原さんは奈文研の埋蔵文化財センター長から歴博の副館長に転じた大考古学者で、かつてわたしと同じ平城ニュータウンに住んでいたから、ときどき深夜のコンビニで出くわしたりしたものだ。
 奈文研を辞める直前、わたしは、この図録のために「竪穴住居の構造」と「宮城の建築」という短い論文を二篇書き上げた。出来の悪い文章で、佐原さんからときに修正の指示がきたりしたが、そうこうしているうちに、佐原さんは膵臓癌で急逝された。以後、ぷっつり音沙汰なし。正直なところ、
 「おれの原稿はボツだろな・・・?」
と思いはじめていた。
 ドイツ語がすらすら読めるわけではないけれど、いちおう大学の教養課程で2年間勉強した経験もあり、せめて一度ぐらいはドイツ語のゲラに目をとおしてみたい、とも思っていたのだが、なにせ一度も連絡がない。ナシのつぶてである。だから、
 「やっぱり、おれの原稿はボツだわな・・・」
と思いこむようになっていた。
 2004年になって、ドイツで展覧会が開幕、鳥取からは、骨を貸し出していた青谷上寺地遺跡関係者が訪独すると聞かされても、
 「あの展覧会さ、おれ、論文2本書いたんだけど、たぶんボツだわ・・・」
と答えるしかなかった。実際、その図録用の論文集は、いつまでたっても、手元にとどかなかったのである。 

20051214173513.jpg


 ところが、ある日、出版社から依頼が舞い込んだ。ドイツで開催された「曙光の時代-連続と変革」展の論文集を日本語訳して出版するから、掲載をご許可いただきたいという内容であった。
 オドロキ、モモノキ、である。
 どうやら、ボツになったと思いこんでいた短編二篇はドイツ語の論集に掲載されているらしい。いまだに、その独語論集を手にしていないので、どんな本なのか知らないが、青谷上寺地遺跡の関係者は、たしかにその論文集をドイツから買い帰っており、論集のなかにASAKAWAのイニシャルをみつけている。
 執筆依頼をいただいたのが、ちょうど昨年の今ごろで、このたびようやく上・下二巻に分かれた大著が刊行され、本日、大学にて落掌した。わたしを通せば、著者割引(×0.8)が可能なので、山陰の考古学者の方でご注文があれば承ります。

 書籍data:[監修]佐原真+ヴェルナー・シュタインハウス
      [編集]奈良文化財研究所 [出版]学生社
      [書名]『日本の考古学』上・下 [発行日]2005年12月25日
      [定価]上・下巻とも、11,000円
 お問い合わせは、学生社編集部 児玉有平さんへ
  TEL 03-3857-3035 FAX 03-3857-3037
  Mail  y-kodama@gakusei.co.jp



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  1. 2005/12/14(水) 17:41:05|
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asa

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