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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

想定外の遺構 -松尾頭の知恵

 今朝、妻木晩田遺跡松尾頭(まつおがしら)地区の発掘調査現場を視察した。
 この現場は出土した遺構を露出展示する覆屋(おおいや)を建設するための予定地で、近隣の発掘区と同様、さまざまな遺構が姿をあらわすであろうと期待されていたのだが、結果はやや期待はずれ。1000㎡を越える大きなトレンチ内で姿をあらわしたのは、竪穴住居2棟と高床倉庫(1×2間)1棟のみであった。

20060120154957.jpg


 史跡整備の対象となる遺跡では、しばしばこういう事態が発生する。平城宮跡でもそうだった。埋蔵文化財センター関係の仮設建物を建設する事前調査を実施したところ、地下から桁行21間もある朝堂風の礎石建物がでてきて、所員一同驚愕。あわてて地上に遺構表示をした記憶がある。
 このように、苦労して練り上げた基本構想(マスタープラン)にあわせて、事前発掘調査の計画を考え遂行するのだが、掘ってみると、そこには何もなかったり、とんでもない遺構が出たりして、想定外の調査成果に右往左往することが珍しくない。しかし、私見を述べるならば、右往左往する必要などないのである。何がでてくるかわからないから、発掘調査するのであって、予想どおりの遺構がかならず姿をあらわすのならば、もとより発掘調査の必要などないではないか。
 要するに、地下に埋もれた文化財を対象とする整備は、調査成果によって、刻々と計画の変更を迫られる。それは、あたりまえのことなのである。この場合、基本計画に固執するのは得策ではない。予算やスケジュールを斟酌しつつ、なにが最善の途なのか、関係者全員で知恵を絞るほかないであろう。いくらでも知恵はお貸しできる。しかし、わたしの知恵を押しつけるつもりもない。事務局には、知恵をまとめる場の設定をお願いしたい。



  1. 2006/01/20(金) 15:40:25|
  2. 史跡|
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asa

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