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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

月照寺の衝撃 -松平家御廟所

 田和山を降りてから、少し時間があったので、月照寺を訪れた。
 まこと「不覚」の一言。ただの菩提寺だと思っていたのである。ところがどっこい、月照寺は松江藩松平家の御廟所であった。池田家墓所の調査研究を2年も続けてきて、こんな身近に最高の参照資料があることを気づかずにいたのだから。

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 時間がなかったので、見学できたのは七代不昧公御廟と初代直政公御廟のみ。いずれも廟門をよく残し、門扉の復元に挑戦中のホカノ、ピエールにとってこれほど重要な類例もないであろう。不昧公廟門(上)の扉は、上に桐の家紋を2点、下にX字状の紋様(タスキ桟)を4点配する。直政公の玉垣(下)では、当初は石材としていた貫を板材に変えてクサビを打ち込んでいる。池田家墓所でも、貫材をクリ材に代える手があるかもしれない。クリは強度もあって腐りにくく、石材を破損させる危険性が少ない。景観的にも違和感がなく、試してみる価値があるだろう。

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 浄土宗の本堂はすでに残っていないが、その礎石跡はみごとに整備され、境内の景観に融け込んでいる。このあたりは、キムの卒業設計とも係わるところである。まったく、指導教員として、許されない見落としであった。霊廟と仏教と茶室と書院と枯山水と遺跡。それがみごとに融和した複合遺産であり、国史跡に指定されている。

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  1. 2006/02/03(金) 23:45:27|
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逆葺と茅厚 -田和山遺跡の大型掘立柱建物

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 また寒い冬が戻ってきた。とはいえ、松江では吹雪いてはいるけれども、積雪はまったくない。ここが鳥取とは決定的に違うところだ。しかし、それにしても寒いではないか。田和山の工事現場に上ると、平地よりも体感温度が2~3℃下がって、零下であるのは間違いない。
 大型掘立柱建物は茅葺きが1週間以内に終わるところまできていた。おおむね順調なのだが、茅の葺き厚だけが気になった。厚さが40~50㎝もあって、東南アジア等でみられる逆葺(さかぶき)に比べると、倍ぐらい厚くなっていて本葺と変わらない。理由はすぐに分かった。壁にたてかけてある茅をみると、われわれの身長より高いほどであり、このように長い葺材に対して、屋中(木舞)の間隔が短すぎるから、葺き足がものすごく長くなり、葺き重ねの茅束数も増える。屋中の間隔を現状の1.5~1.7倍程度にすれば、葺き重ねの茅を2束ほど減らせるので、茅厚は30~35㎝におさえらえるだろう。来年度以降は、職人が用いる茅の長さの情報を得てから、屋中の間隔を決めることにしなければいけない。

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↓棟の反りが確認できる。棟を仕上げていないので、屋根がややむくんでみえる。
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 ところで、同行した藤井くんと飯塚係長によると、田和山の隣に建設された松江市立病院が、今年度の島根県景観大賞を受賞したという。キャッチフレーズは「田和山遺跡と共存する景観デザイン」だそうである。もとは、田和山の丘陵に病院は建設される予定であり、それがものすごい保存運動によって建設予定地を変更された経緯があるから、これはまことに目出度いことというほかない。ここだけの話だけれども、田和山遺跡もこの賞に応募したらしいのだが、みごと落選したとのこと。田和山の場合、まだ整備は完了していないから、現状で受賞するのもおかしな話であり、復元建物やガイダンス施設が整った2~3年先に捲土重来を果たしたいところだ。
 そのときのキャッチフレーズは、もちろん「松江市立病院と共存する田和山遺跡」がいいだろう。

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  1. 2006/02/03(金) 23:02:56|
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asa

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