ノビタです。
トリニダード・トバゴが0-2でイングランドに敗れました。終了直前まで0-0で粘っていたのですが、最後の5分で2失点。なんか、どこかのチームとよく似ています。
N: 先生、トリニダード・トバコ、残念でしたね。A: 日豪戦と似て非なる戦いですよ、あれは。
N: そうですね。わたしもそう思います。A: 強豪イングランドに対して、思いっきり引いて守りきろうというトリニダード・トバコの戦略はきわめて正当かつ賢明です。ビーンハッカー監督の采配は見事だった。
N: 日本の場合は、だんだん押し込まれてラインが下がり、元の位置に戻れなくなりましたからね。A: まぁ、もう日豪戦のことはいいよ。昨晩、上野のホテルに泊まっていたんだけどさ、暇だから、いろんな雑誌をコンビニで買ってきて読んでみたんだが、評論家たちはみな、日本人らしく奥ゆかしく、あまり厳しい批判を加えず、気楽にクロアチア戦の対策ばかり示している。
N: あれっ、じゃぁ、いまどこに居るんですか?A: 羽田空港さ。
N: 出張帰りですか? お疲れさまです。そのクロアチア戦なんですが、スポーツ・マスコミは「勝てる。勝てるぞ! 勝ってくれ!!」と連呼してますね。A: 期待しないほうがいいよ。
N: やっぱり・・・A: みんな幻想を抱いているんだ。ジーコJAPANを強いチームだと思いこんでいる。4年前よりも強い代表チームだと勘違いしているんだな。昨年から口を酸っぱくして述べてきたように、いまの代表は弱いですよ。アジアでは勝てても、世界には通用しない。オーストラリアに負けるのは実力そのものです。まぁ、予想は1-2だったから、1失点余計だったけれども、それもこれも、ジーコを4年間雇い続けて、日本代表を弱くした川淵会長に責任があるんだよ。
N: 日本はかつて強かったのでしょうか?A: いまの黄金世代はたしかに強いチームだった時期があったね。最も強かったのは、2000年シドニー五輪から2002年日韓W杯にかけてのころだったんじゃないか?
N: それでは、トルシェ前監督が素晴らしかったっていうことですか?A: いや、最強であった時代に、監督がトルシェであったことが悲劇だったんだよ。最強であったにも拘わらず、シドニーではベスト8、日韓ではベスト16にとどまったのはトルシェの所為です。シドニーでの準々決勝の対アメリカ戦(2-2からPK負け)、仙台でのトルコ戦(0-1の負け)でのトルシェの采配を思い出すと、今でも腹が立つよ。監督がヒディングとかベンゲルとかリッピなどのクラスだったら、ワールドユース準優勝に近い成績を納めることができたかもしれない。
N: 弱くなった日本は、クロアチアにも負けるんですね。A: 負けるだろうな。負けが60%、引き分けが30%、勝ちが10%ぐらいの確率じゃないだろうか。
N: 勝つ可能性は10%ですか?A: それぐらいだと思っていたほうがいい。
N: 攻め手はないのでしょうか?A: ないことはないでしょうよ。それは毎晩テレビで評論家たちがどうのこうの言ってるから、ああいうマスコミの寄生虫たちに譲るけどね、みんな気づいてないんじゃないか。クロアチアも日本を分析してくるんだぜ。
N: 日本がクロアチアを分析するように、クロアチアも日本を分析してくる。クロアチアは日本のどこを突いてくるんでしょうか?A: わかり切ってるだろ。クロアチアは強力なマークでロナウジーニョの力を削いだ。カカに対するマークも厳しかった。ということは、日本戦では、・・・
N: 中田と中村ですか。A: そうさ、中田と中村を潰したら、日本は機能しない。守備も弱いし、攻撃力もない。クロアチアが失点する可能性は低いと思うんだ。ともかく、今回も、引き分けで恩の字だよ。負けなければ、まだトーナメント進出の可能性が残るからね。
N: でも、最終戦はブラジルですよ。はじめから勝点はないに等しいじゃないですか。A: だから、ジーコの携帯が威力を発揮するって言っただろ。
N: ・・・・・A: まぁ、それは冗談としても、ブラジルは決してコンディションがよいとはいえないから、わたしがブラジルの監督ならば、予選を1位で通過すべきか、2位で通過すべきか、悩むだろうね。
N: どういうことですか?A: ひととおり出場チームの試合をみせてもらったけれど、現状で最強はチェコ、その次がイタリアとアルゼンチン、さらにその次がブラジル、イングランド、スペインあたりじゃないかと思うんだよ。こういう状態のブラジルが、決勝トーナメント1回戦でイタリアかチェコのどちらかと当たらなければならない。これはそうとうヤバイ試合になるよ。どちらと戦うべきか、難しいところだ。
N: 予選リーグにおけるイタリア対チェコの試合が鍵を握りますね。A: どちらが相手になっても嫌だけど、勝敗を左右するのは、アメリカ戦で怪我をしたチェコの長身FWコレルだな。一部の報道によると、決勝トーナメント1回戦にあわせて戻ってくるらしい。コレルのヘッドは、ブラジルのストッパーでも防げないだろうね。
N: ブラジルの監督は、イタリアかチェコのどちらかに照準をあわせて戦う準備を進めなければならない。そのためには、あえて2位通過せざるをえなくなるケースが生まれる、ということですね。A: その通り。日本戦は、その調整試合になる可能性がある。だから、日本にも勝点が見込めるかもしれない。
N: パレイラ監督はもっと強気なんじゃないでしょうか?A: そういう無警戒な態度でいると、ジーコとおんなじような目にあうよ。泣いてドイツを去ることになる。
N: 先生の優勝予想はイタリアでしたね。A: そうなんだけど、いま頭に渦巻いている展開はですね・・・・イタリアとチェコは2度対戦するんじゃないか。
N: えっ、ということは予選リーグのあともう1回ですか。決勝しかないですね。
A: そう。予選で負けた2位のチームが、決勝トーナメント1回戦で、激戦の末、ブラジルを倒して勢いにのり、決勝では、予選で屈した1位のチームに雪辱してヴェルトマイスターシャフトを制覇するという筋書きさ。(続)
- 2006/06/16(金) 15:42:40|
- サッカー|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0
ノビタです。
ホカノ君から池田家墓所の報告書ができたという連絡があり、ひさしぶりに研究室を訪れ、教授と3人で食事に出かけました。いや、自分の卒論「鳥取城の石垣に関する史的考察」が公刊され、感慨一入です。
N: 先生、報告書ありがとうございました。A: なんかちょっと薄いだろ・・・?
N: えっ、中身がですか?A: 違うよ、紙が薄くて、背表紙の厚さも薄くなっちゃったな。
N: たしかに、・・・スーパー再生紙ですね。M: 環境大学ですから、超エコ印刷ということでよろしいんじゃないでしょうか。A: なんでもかんでも「環境」かいな。本はわれわれの遺伝子だぞ!?
M: ・・・・ところで、なんでわたしのイニシャルがMなんでしょうか?A: ホカノのイニシャルをとると「H」だろ? まずいだろ、Hは。
M: それにしても、なぜMなんですか。まさかMって??A: マースです。火星。もうそろそろホカノっていう愛称にも飽きてきたしね、どうだい「マース岡野」っていうリングネームは?
M: なんでリングネームなんですか?A: かつてピストン箱崎と呼ばれたスライディング・タックルの名手が奈良にいたんだ。関西一円で恐れられていた。そいつが出家し改心して、マース箱崎というリングネームを名乗るようになったんだ。
M: それとわたしがどういう関係にあるんですか?A: だから、マースで共通してるんだよ。
M: ・・・・・A: 奈良と言えば、旧知の某人妻からメールが入り、「ブログ毎日楽しみに拝見しています。ところで・・質問なのですが、インタビュアーのノビタ君は実在人物ですか? それとも・・浅川さんの一人二役??ですか?」と質問されちゃったよ。
N: 実在しております。いちおうN紙の記者です。それでは、写真を公開しましょう。クリックすると、写真が拡大されます。
A: なんだ、顔隠しているじゃないか。
N: ところで、先生、ブラジル対クロアチア戦はご覧になったんでしょ?A: 後半のさわりまでライブでみていたけど、眠ってしまってね。残りはビデオでみたよ。
N: どうでしたか、1-0でブラジルの辛勝ということですが。A: 両国にとって価値ある結果じゃないかな。日本にとっては残念な結果だね。ブラジルには、少なくとも2点とってほしかった。日本とクロアチアの得失点差をおなじにしたかったからね。
N: やはりブラジルは強いですか?A: もちろん。ただ2トップが機能していない。ロナウドはひどいよ。立って歩いているだけさ。アドリアーノも昨年のような切れがない。
N: カカが得点しましたね。A: テストマッチからずっと好調だね。カカは素晴らしい選手だけれどね、「素晴らしい選手」どまりなんだよ。好調時のロナウドとアドリアーノは、そういうレベルではない。あれは殺人マシーンだ。ゴルゴ13か、ターミネータか、そういう存在だよ。その二人が消えてしまっている。ロナウドに代わって入ったロビーニョも目立たなかった。
N: 話題のロナウジーニョはどうでしたか?A: 徹底的にマークされたね。あれぐらいマークすれば、ロナウジーニョも機能しない。それがよくわかった。決勝トーナメント1回戦の相手は、イタリアかチェコのどちらかだから、ブラジルはそうとう苦しむでしょう。そこで消える可能性もあるが、その山を乗り切れば、決勝まで進むだろう。
N: それでもブラジルは勝ちましたね。A: 感心したのは、個々の力よりも、ブラジルの組織だね。局面局面での選手の動きがすべて連動している。一人がミスしても、すぐに他の選手がカバーに入るし、ボールを奪ってからのまわりの選手の動きだしがものすごく早い。きわめて組織的な動きなんだ。どうして、ジーコはああいう組織的なチームを目指さなかったのだろうか。
N: クロアチアはどうでしたか?A: 評価を上げたね。守りが非常に固かった。グループ・ディフェンスで、ブラジルの中盤を押さえ込んだ感じだ。
N: プルショが左に流れ、バビッチもあがってきて、左サイドからの攻撃に偏重すると報道されていましたが。A: そのとおりだよ。右サイドにもスルナという好選手がいるんだが、ロベカルとのマッチアップで上がれなかった。だけど、日本戦では右サイドもえぐってくるよ。
N: 日本は4バックでクロアチアに挑むようですね。A: 危険だね。アレックス、中澤、宮本、加地の4バックなら、また3失点する可能性がある。
N: 先生の持論ですね。A: 敵は2トップだからね。日本は3バックで守るべきだ。繰り返すけれども、宮本はスウィーパー、アレックスは高い位置においておかないと、かれらの欠点が露呈してしまう。
N: 坪井が復帰できそうですし、3バックのほうが守備は安定するでしょうね。A: どうしても、4バックにしたいなら、左から中田浩、坪井、中澤、加地と並べて、ダブルボランチも福西と稲本の守備的な選手を配するべきだ。
N: 小笠原を使って、4-4-2にシステムを変え、昨年のコンフェデの再現を狙うというのが、ジーコの目論見のようですが。A: どうかな・・・。クロアチアは3バックだから、3トップで仕掛けるのがおもしろいんじゃないか。真ん中に巻をおいて、左ウィングにアレックス、右ウィングに中田英を配する。3-4-3か4-3-3で臨んでみたらどうだろう。日本には馴染まないと思われるかもしれないけれど、3バックのクロアチアにとっては脅威で、ディフェンスに乱れが生じるんじゃないか。守りでは、プルショに中澤、バビッチに稲本、スルナには中田浩をあてる。下に図示してみます。
N: 今回は選手交替で失敗は許されませんよね。A: ヒディングに倣うべきだ。引き分けか劣勢だったら、最後の30分には、大黒以下、どんどん攻撃的な選手を送り込む。それと、中田英、中村であっても、ガス欠になったら、ただちに小野に替えるべきだ。小野だって、十分決定的な仕事ができるから。
N: とにかく気持ちを切り替えないといけせんね。A: そうだ、新しい目標を設定しないと。
N: 決勝トーナメントめざして、勝ち抜くのみですね。A: えっ、冗談だろ??
N: ・・・・A: 日本の目標は、3試合やって、勝点1をとることだよ。(続)
- 2006/06/16(金) 01:44:56|
- サッカー|
-
トラックバック:0|
-
コメント:3