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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

チャックの初体験物語(Ⅱ)-3代目襲名-

  「先生、おはようございます。」

 本日(7/1)朝9時。裏口よりA教授邸に闖入した自分は呪文のようにこの言葉を吐きながら、教授の寝室まで移動した。できれば2階に上がる前に起きてほしい。
 そう願いながら床に散らばるゴミを掻き分け、階段下まで来た。視聴者もいないのにテレビがついている。

  「せんせーい、おはよぉございまぁす。」

 本来、寝起きを見て楽しいのはアイドルである。いつぞやの寝起きドッキリ風に行けば楽しいんじゃないかと思い、心の中でそれっぽい台詞をはいていたが、ここはホテルでもなんでもなく、A教授邸である。すぐに物悲しくなってケンボーを道連れにすることを決めた。

  「おはようございまーす。先生、起きてください。」

 ほどなくして2階に上がった二人は、大いびきにて先生の所在を確認した。これはもうまさに邂逅と呼んでもいいのではないだろうか。二人は顔を見合わせ、ケンボーは去っていった。ここで自分も下に降りていきたいところだが、それでは本日2回目となる尾崎家の土蔵調査に支障がでる。勇気をふりしぼれ、俺。

  「先生、起きてください。」
  「んぁ? おまえこんなとこでなにやってんの?」

 なにやってんのはせんせいですよ・・・という台詞を飲み込み、自分はそそくさと走り去った。今日が大事な調査の日というのは百も承知の先生。やはり、昨日の一件が先生を深い眠りへと誘ったのであろうか。


 7月1日(土)am9:20 自分は3代目を襲名した。(チャック)
  1. 2006/07/01(土) 23:22:25|
  2. 研究室|
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社長の来訪 -梅雨と紫陽花の尾崎家

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 朝9時、チャックに起こされた。リーダーの「北から来たの」さんが、自分で起こしに行くのは嫌だから、チャックを指名したらしい。1期生ではタクオ、2期生では利蔵がこの役を務めてきた。チャックは3代目である。
 今日は尾崎家土蔵調査の2日め。昨日と若干の異同はあるが、今日も8名のメンバーが調査に参加した。いきなりヘマをしたのはわたしである。車に乗ってしばらくすると、携帯を宿舎に忘れていたことに気づいて、いちど自宅に戻って再出発。それからコンビニに立ち寄ろうとしたところ、こんどは財布をもっていないことに気がついた。再度、宿舎に戻るしかなかった。
 尾崎家に着いたら11時。学生たちは、昨日とおなじ土蔵で調査を再開していた。一つの土蔵を二日に分けて実測している。
  「わたしなら、採寸を含めて、平面は30分、断面は45分で片づけられる」
と学生たちには豪語している。
  「ただ、今日は足が痛くて動けないんだ・・・・」
 学生たちは、わたしの力量を信じていないようだ。でも、ほんとに足の甲が痛いので、今日もまた調書取りに専念した。
 午後2時半、4名の来客があった。尾崎家の保全再生計画を卒業設計にして、学科の最優秀賞を獲得した2期生の社長(M.M.)が雇用された設計事務所の所長ほか3名をお連れしたのだ。

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 ここで衝撃のニュースをお知らせしなければならない。M君は、4月1日に採用された京都のL設計室を6月末で退職し、7月1日付で同じ京都のM設計事務所に転職した。M設計事務所のM所長は大学の研究室の大先輩で、出雲と京都と東京の3ヶ所に事務所を開いている。これからしばらく出雲での木造建築の仕事が増えるらしく、
  「出雲といえば浅川さんだけどさ、木造建築に強い即戦力はいませんかね?」
との依頼をうけて、3名のOBが頭に浮かんだのが、6月いっぱい研修中だった2期生の「社長」ことM君と条件面で折り合いがつき、早期のトレードが成立したのである。
 M君は、自分が卒業研究で取り組んだ尾崎家住宅に深い愛着を抱いている。
  「調査が始まったら、必ず声をかけてください」
が研究室を去るときの挨拶であった。
 それが今日実現したのである。M君を雇ったM所長も、木造建築に造詣が深く、是非とも尾崎家をみたいとのことで、身内の方々とともに来鳥されたのであった。尾崎家のご夫妻もM君との再会を楽しみにしておられた。M所長に対し、奥様は、
  「M君のこと、ほんとうによろしくお願いいたします!」
と真顔で嘆願された。ありがたいことである。

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 通常非公開の国指定名勝「松圃園」をご覧になり、M所長もいたく感激されていた。みんな木造建築や庭園が好きなんだ。そういう人間ばかりが集まっている。昨日の会議では、木造建築にもランドスケープにもエコロジーにも理解を示さない責任者の発言に呆れはてたが、今日はとても穏やかな時間を過ごすことができた。
 もうひとつ重要な収穫があった。安楽寺の内部をみせていただいたのである。総欅造。文化年間という建築年代を示す装飾性に目をみはった。じつは、わたし自身、安楽寺の内部に入るのははじめての経験であった。遠来のお客さまがもたらしてくれた幸福である。

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  1. 2006/07/01(土) 23:00:49|
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asa

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