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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

茅葺き風鉄板葺き屋根の設計活動録(Ⅰ)

 現在、やっちゃん1・2号、O1号の3名で、加藤家住宅主屋の屋根となる茅葺き風杉板トチ葺き鉄板被覆屋根を先生の描かれたエスキスを基にして設計を担当しています。
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↑↓トチ葺風屋根のエスキス(クリックすると大きくなります)
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 この設計の手法ですが、軒先部、棟部、垂木と桁の接地部という具合にブロック化しています。そして、ブロックごとでいくつか設計案を提示していき、そのなかから良い意匠を取り出します。最終的には、オプションを選択していくかのように、各ブロックからの意匠をあわせてひとつの屋根を設計するようにしています。

 今回は、やっちゃん1号が提示した軒先部の意匠を紹介します。この提示案は、小口部分が2段軒付のようにみえる意匠です。1段目となる部分である垂木から木片5枚を重ね葺きする部分までは、従来通りのトチ葺の手法を倣っています。このトチ葺部分から上が2段目になります。この2段目部分は、トチ葺部分の上端から棟木にむかって野垂木をわたします。そして、この野垂木の上に小舞をのせて野地板(縦板)を葺き、この野地板の上に防水シートを張り、鉄板を葺く意匠としています。
katoh_nokisakiplan.jpg

↑提示した軒先の意匠(クリックすると大きくなります)

 ちなみに、この提示案は、まだ各部材の寸法を設定していないため、これから寸法の確定作業を詰めていきます。(やっちゃん1号)


  1. 2006/09/03(日) 13:40:05|
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めざせ、ハロン湾!(Ⅲ)

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 同僚の哲学者によると、クーデター(Coup d'Etat)というフランス語は、ほぼフランス革命の時代に、現代の一般的な意味が確定した政治用語だそうである。いま広辞苑でこの語を検索してみると、「急激な非合法手段に訴えて政権を奪うこと。通常は支配層内部の政権移動をいい、革命と区別する。1799年にナポレオンⅠ世、1851年にナポレオンⅢ世が敢行した類」とある。
 このクーデターという用語をめぐって、ちょっとした騒動がおきている。わたしの所属する部局で、今春、学科長が交替したのだが、それをクーデターだとして中傷する輩が学内にいるらしく、
  「だれが、そう言ったのか?」
  「いかなる根拠に基づいて、そのような表現を使うのか!?」
などの質疑がネット上で激しく交わされている。 
 わたしは、もちろん学科会議にずっと出席してきたので、事の成り行きをすべて知っているが、それは決してクーデターと呼ぶべき出来事ではない。多数決による民主的な学科長の交替にすぎないのである。投票総数11票のうち、現学科長が7票を獲得し、他は前学科長支持および白票であった。
 そもそも、この世の中のいったい誰が「学科長」などというポストに就きたいのであろうか? 少なくともわたしの認識によると、学科長は自治会長と同じ意見調整係兼雑用係にすぎない。上からは小突かれ、下からは突き上げられる中間管理職の代表で、雑多な事務に追いまわされ、研究時間は少なくなるばかり。叶うものなら、退職まで学科長というポストには就かずにいたいものだ。

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 学科長に限らず、学部長とか副学長とか学長とか、そんなポストに就いて、いったい何が嬉しいのだろう。わざわざ火中に栗を拾うようなものではないか。権力に近づこうとすれば、あるいは、権力に浸ってしまえば、堕落し、大火傷をするに決まっている。日本サッカー協会の川淵キャプテンがいい例だ。
 大学の教員は、大学の先生であるのだから、教育と研究にできるだけ時間を割くことのできる環境に身を置くのが一番良いに決まっている。
 ところが、うちの2代目はおかしなことを言うのだ。
  「助教授以下の教員は研究に打ち込める環境を確保しますが、教授は教育に専念してください。」
 この発言を聞いて唖然とし、研究させないというなら、「助教授にもどしてほしい」と心底思ったものだ。そんなことを本当で当局に懇願したら、ワイフは「給料が減る」と言って激怒するであろうが、わたしにとってなにより重要なものは研究時間である。こういうと、研究に傾斜し、教育をおろそかにする古典的大学教員の典型のように思われるかもしれないが、日々研究に邁進しようという意欲のない学者が、よい教育などできるはずがない。研究あっての教育でなければならないのに、ただ「教育に専念せよ!」とはなんたる物言いか。これに比べれば、初代が本学を辞する理由は見事であった。
  「ヘーゲル哲学を深めたい。だから、時間が必要なのです」
とかれは言った。「環境倫理学」ではなく、「ヘーゲル哲学」と言い切るところが素晴らしいではないか。わたしは、学界の末端的人材にすぎないけれども、まだまだ研究をしたい、という意欲をもっている。いろんなことを勉強して、いっぱい本を書きたい。できれば、学生たちと一緒にたくさんの報告書や作品を作りたい。

20060903211955.jpg

 
 まぁ、愚痴もこれぐらいにしておこう。今日はこれから学生2名とともに、戸倉峠を越えて奈良に向かう。久しぶりに「ひむろ蕎麦」に入って、ざるの大盛りを食べたい。いまは、そのことで頭がいっぱいだ。ともかく美味しい蕎麦さえ食べていれば、機嫌がよいのだけれども、あの店はよく閉まっているから心配なのだ。
 明日は、いよいよベトナムに出発する。2名の学生をつれて、まずはフエに滞在し、香河の家船集落を調査。その後、7日にハノイへ移動してC助教授と合流し、ただちにSDINを表敬訪問。8日からハロン湾の水上住居の調査を始め、14日に帰国する。
 なんやかや言って、好きなことやらしてもらっているとお思いでしょうが、研究費をとってくるのもなかなか大変なんです。「二酸化炭素排出に伴う地球温暖化」を自明のものとして環境問題の解決に貢献しようとする本学は、あまり文化(史)的諸事象に関わる研究に関心をもっていないようなので、研究費は外からとってくるしかない。じつは、「文化」と「環境」が表裏一体の概念であることに気づいている教員は、それほど多くないのではなかろうか。
 「文化」を学べば「環境」がみえてくることを、ベトナム水上居民の調査で実践できればこの上ない。いまからわくわくしている。



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↑↓ 無事、「ひむろ蕎麦」でざるをたいらげた。
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  1. 2006/09/03(日) 11:53:29|
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asa

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