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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

古い「水屋」の実測 -加藤家修復記(Ⅹ) 

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「台所の水屋」を「茶室の水屋」に
 先週の卒論中間発表会では、先生にびしびし絞られました。研究室のなかで、自分の出来が最低だから仕方ありません。その後「服部珈琲」の打ち上げの席で、まっさらの水屋を作るよりも、加藤家で廃棄される古い台所の「水屋」をリフォームしたらどうか、というアイデアが先生から示されました。流派に囚われた伝統的格式にのっとるよりも、廃棄直前の棚を再生させるほうが浅川研究室らしい仕事だという判断です。加藤家の居住者O君からは、
  「まず実測したら?」
という助言をいただいていたのですが、ずっとほったらかしにしていて、また先生に叱られてしまいました。そこで、今日のゼミでは急遽、加藤家に赴き、「水屋」の実測をすることになりました。この水屋は、管理者の方が加藤家の修理工事の際に、廃棄するとおっしゃっていたのですが、浅川研究室で引き取ったもので、今は、ユニットハウスの棚として使われているものです。それをリフォームして卒業制作の作品にするためには、たしかにまず実測しなければなりません。夕方からの作業で、日没までの時間が少なく、急いで実測をしました。
 初めての一人での実測で、何から始めたらよいのか全くわかなかったので、ひたすら図面を描きました。気が付けば、加藤家の修理をしている大工さんたちも帰っていて、日が暮れていました。そして、学校に戻り、手書きの図面をCADに直しました。CADは、やっぱり難しいです。(West Mountain)

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↑↓ユニットハウスの内部が狭いので、こんな写真しか撮れません。木曜日には、外に出して、きちんと撮影しますので。
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加藤家から盃彩亭へ
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 立冬になり、いよいよ寒い日々がスタートしました。また、今日は鳥取東部に暴風・波浪警報も出され、工事を進めるには良い環境とはいえませんでした。そんな中、以下の工程で工事が進められました(午前中の工事です)。
 1)柱E04~f04間の土台差し替え
 2)柱I21~l21間の根継

 オモヤの南に着き出しているツノヤ(風呂・便所棟)の柱E04~f04間の土台が差し替えられたのですが、その工程は昨日の加藤家住宅修復工事録(倭文日誌)に詳しい詳細が示してあります。なお、これでトイレ側の土台差し替えは全て終了しました。

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 また、柱J21~l21間の土台の一部が朽ちているという問題と、柱I21~J21間に土台がないとう2つの問題があったので、それを修復するために柱J21~l21間の朽ちた土台から柱I21間までを根継処理しました。根継に使った継手は腰掛鎌継です。

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↑柱I21~l21間の土台 ↓継手部分(腰掛鎌継)
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 本日は、午後からゼミ(「廃材でつくる茶室」の修理)があったのでここまでしか記録が取れていません。午後どのような工程で工事を進めるのか職人さんに伺ったところ、柱C15~G15間の敷居の修復に移る予定だとおっしゃっていました。
 午後からは「廃材でつくる茶室」=「盃彩亭」の修理をおこなったのですが、ここでは曳き家さんからお借りしたジャッキが大活躍しました!また、吉田先輩(2期生)とハルノさん(ゼミの3年生)が制作したステンドグラスは曲がりくねって変形していました。その姿に、正直、ショックを覚えました。(01号)


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  1. 2006/11/07(火) 23:29:04|
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そろそろ冬支度 -「盃彩亭」の応急処置

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この石、効いてます
 今日のゼミは先生と先輩2人、それに3年生全員と「崩壊の危機」にある盃彩亭に行き、応急処置を施すとともに、今後の修理方針を定め、さらには今後の3年生の演習について話し合った。応急処置に関しては、加藤家修復現から借りてきたジャッキで土台を持ち上げ、石をかませたり加藤家廃材の栗材をかませたりして構造を安定させ、側窓から雨が吹き込んできた部分にはブルーシートをかぶせたりした。これだけでかなり建物が強くなった気がする。今後は様子をみながら添柱をつけたり、筋交いで補強したりして雪に備える。オープンキャンパス以降使用されることもなく、急速に衰えをみせてきた盃彩亭は、今また復活にむけて動きだした。(チャック)

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↑土台(平面庇)のジャッキアップ ↓同左 新たに取り付けた短い垂木掛けとケラバの竹垂木
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盃彩亭仮修復 
 本日のプロジェクト研究の時間を使って、盃彩亭の現状調査および、応急処置をほどこしてきました。
 土台が土台たる役目をしていないことが分かったため、ジャッキアップし、土台下の石垣の積みなおしを主に作業しました。なんと、盃彩亭を支えていたのは、ほぼ四隅だけであったのです。実際の作業はとても歯がゆいものでした。あっちが立てばこっちが立たぬとイタチゴッコの状態でなかなか完全とはいきませんでしたが、最終的には、なかなかの土台となりました。その際、加藤家からもらってきた栗の廃材も大変役立ちました!!
 また、雨漏りの原因も判明したため、ブルーシートで応急処置。その他、ステンドグラスの危機も応急処置でこれ以上の破壊を食い止めておきました。が、あくまで応急処置であるため、見栄えが悪く、また隙間風がビュ~ビュ~です。次回の作業での処置法も検討しておいたので何とかなりそうです。
 あとは、裏手の軒の垂木を、とりあえず一本増やしてみたりと、見栄えが良くなった?箇所もありました。
 と、大体の作業はこんな感じでした。そんな盃彩亭を見ていると、もっとしっかりとした綺麗な建物にしてやりたいという気持ちがフツフツとわきあっがっていつつ、寒くて寒くて、冷え症な僕の手は死人のようになってましたとさ・・・・・(けんボー)

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↑石積みの補修 ↑加藤家「金輪継」の余材で土台を支えた。
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  1. 2006/11/07(火) 20:30:57|
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激動開始!

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 週があけて、時間がものすごい塊でうごめき始めている。昨夜はあまりに時間が足りないので、深夜の特急列車でずっとキーボードを叩いていた。あの、強烈に揺れる「スーパーはくと」の中で、である。小型のスーツケースを膝の上にのせ、蓋をあけてバッグの中にパソコンをおき、前後左右の揺れで影響がおきにくいようにしてキーボードを操作した。そして大学に戻ってブログをあけてみると、アクセスが尋常ではない。昼下がりですでにユニークアクセスは100件をこえていたが、最終的には以下の数値を記録した。

  ユニークアクセス(UA)=168  トータルアクセス(TA)=461

 先月23日(月)にUA=141 、TA=421という新記録を樹立したばかりだったのに、それをあっさり塗り替えてしまったのだ。そもそも、月曜日はアクセスが多くなる。土・日に落ち込んだアクセスの反動が、職場に復帰する月曜日にあらわれるのである。それにしてもUA(個人アクセス)が168というのは尋常ではない。9月までの平均が86で、10月はそれが97にまで上昇していたのだが、通常の倍近いアクセスが1日であるなんて・・・

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 これは「月曜日だから」では済まされない。すでに新聞で報道されてしまった「学長・理事長問題」の絡みかもしれないし、オシムの書評が受けたのかもしれないし、加藤家住宅公開を前にして修復工事の進捗レポートを期待したものかもしれないが、やはり「青谷上寺地遺跡建築部材記者発表」に係わるアクセスが一気に増えた結果だろうと思われる。それもそのはず、今日になって、ようやく各社の記者が動きはじめた。おかげさまで、今週の日程はめちゃくちゃになってきた。しかし、CGを制作しているグループはすでに十分めちゃくで、半死の状態に陥っている。3日徹夜したらしい(昼寝はしている)。美味しいフルーツか何か、ビタミンとカルシウムをたっぷり差し入れしないと、女子たちの美貌がそこなわれるかもね。もうしばらくの辛抱です、みなさん頑張ってください。
 さて、田和山からまた写真が届いた。こんどの日曜日に検査だから、そんなあせらなくてもいいだろうに、でもまあ、状態が知れるにこしたことはない。日曜日には、まだ茅葺きは始まらないらしい。さて、 田和山復元建物の検査のあとは「吉田を囲む会」である。いまのところ、7名が参加を表明している。会場の「庄屋」には、すでに7名で予約しているが、今からでも参加したい2期生等は大歓迎しますよ。ちなみに、「庄屋」に電話をいれたところ、
  「何を準備いたしましょうか?」
と訊かれたので、
  「もちろん、ナマズですよ、日野川のナマズ。ナマズをたんまり食べたいので、よろしくお願いします。」
と答えたら、電話にでたその女性は、
  「ひゃぁっ~~」
という雄叫び(雌叫びか?)をあげた。
 12日の昼は、出雲で蕎麦、夕方は日野川のナマズ。生まれてきてよかった。

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  1. 2006/11/07(火) 02:06:31|
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本家魯班13世

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