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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

倉吉での講演を終えて

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 本日、倉吉の豊田家住宅(登録文化財)の2階大広間で「卒業研究出前公聴会」がおこなわれた。おかげさまで、会場は50名近い観衆で満席。加藤家、尾崎家、倉吉関係の方がた、さらには卒業生のご親族まで遠方からかけつけていただいた。予定の人数を超えた会場は当然ギュウギュウ詰めの満員状態である(↓)。本当に多数のご来場に大変感謝申し上げます。発表は、「ローコストによる古民家修復プロジェクト-加藤家での修復工事を終えて」(大城・安田)、「尾崎家住宅建造物の復原研究」(北野)、「看板建築の復原と修景-倉吉本町通商店街の町並み調査から」(森川・吉村)の順でおこなわれた。さすが4回生は学内での卒論発表などの場数を踏んでいるだけあって、緊張する様子もなく、しっかりと自分たちの研究成果や意見を述べている。その後の質疑応答では、加藤家の管理人さんや尾崎家の御当主さんよりお言葉をいただき、また本町商店街に住まわれている方からアーケードや町並みに対する意見等、住民の思いや考え方など貴重な話を聴くことができた。
 発表を終えた4回生(↑)は、全員やりきったという表情で満ちていた。あと一年もすればMr.エアポートも卒業研究をする立場となる。そのとき自分はどのような表情をしているのか、四回生の達成感あふれる表情を見ていると、今から焦りと不安を感じてしまう。(Mr.エアポート)

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 以下、本日発表した卒業生一人ひとりの感想をお伝えする(今回に限り、卒業生の実名を使います)。

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大城 智章(沖縄県出身)
 満足感と喪失感・・・、この2つが今の心境である。思い起こせば、前期のプロジェクト研究でおこなった調査や図面整理は、自分の不甲斐なさに気づかされたのと同時に、多くの方々の助けで自分の研究が成り立っているのだと痛感した。そして、それは後期になってからも同じであり、わたしの卒業研究のテーマである「ローコストによる文化財古民家の修復」は、浅川先生をはじめ多くの方々の力添えがあったからこそ、ここまでの成果を残すことができた。感謝の意が耐えません。
 そして本日、縁あって「加藤家住宅修復プロジェクト」の成果を関係者の前で発表させていただける機会をいただき、大城と安田は数日前から資料作成および、発表練習に励んだのだが、2人とも「今までお世話になった方々に感謝の意を表したい!」という思いで進めていった。しかしながら、実際に発表をおこなうとわたしは頭の中が真っ白になり、うまくろれつが回らない・・・。発表を聞いている方々には大変申しわけないことをしたと思っている。だが、その中で自分の新たな課題が見えてきた。わたしはやはり建築業界の仕事が好きである。卒業後、現場で経験を積み重ね、自分の夢に向かって一歩ずつ歩んで行きたいと思う。
 最後になったのだが、力不足なわたしを暖かく指導していただいた浅川先生。そして、1年間もの間、加藤家住宅に住まわせてくださった管理人さん。修復工事の間、基礎から教えていただいた池田住研の方々、ゼミのみんな、プロジェクト研究の学生たちに改めて感謝の意を申し上げたいと思う。
  「本当にありがとうございました!」

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安田 典史(松江市出身)
 私にとってこの一年間は、22年間の人生の中で最も大変であると同時に、最も充実し、最も早く過ぎていった一年でした
 卒業研究で屋根とロフトの設計をおこなうことが昨年の6月頃決まり、それから小屋裏の実測調査をおこなっていたのが、ついこの前のことのように感じます。特に9月頃より本格的に屋根の設計に入ったあたりからの時間の過ぎ方は尋常ではないスピードでした。気がつけば卒業式を数日後に控えてしまっています。
 そんな一年間の集大成を今日は、一般の方々に見ていただくことが出来て本当にうれしく思っています。大城くんと共に、この研究に関わっていただいた全ての方に感謝の意を申し上げます。

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吉村 明子(米子市出身)
 今は本当にここまでこれたんだと、ちょっと信じられない気持ちです。卒業研究の発表、展示会、今回の講演会とめまぐるしく忙しい日々を送ってきました。この日を迎えられただただ安堵し、放心状態です。
 今日の講演会には50人近くの方々に訪れて頂きました。卒業研究の対象地区、ここ本町通商店街で講演会が開かれ、特に商店街の住民の方々へ研究成果を伝えられることができ、とても嬉しいです。私は終始緊張してしまい、うまく伝えられたでしょうか。
 こうして私の卒業研究は講演会を最期に終えることができました。何度も何度も商店街へ通い、夏に汗だくだくになりながら、聞き込み、実測調査をしていたことを思い出します。商店街へ再び訪れ、すべての建物に思い入れがあり、感動していました。特に桝井陶器店さんにはひとしお。
 ここまで来れたのは多くの方々に助けられ、支えられたおかげです。一緒に研究成果を作り上げた森川さん。プロジェクト研究、ゼミのみんな。倉吉教育委員会の方々。商店街の住人の方々。そして、浅川先生。ご指導して頂き、沢山の貴重な経験、多くの学びができました。
 この場をお借りして皆様へ感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました!

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森川佳央里(滋賀県出身)
 倉吉で卒業研究の発表をおこなってきました。倉吉本町通りアーケード商店街の町並み分析と再生計画という題で発表しました。多くの方がたが聞いてくださり、本当に嬉しく思います。今までは学内だけでしか発表したことがなく、しかも本町通り商店街に住んでいる方がたの目の前で発表するということで、とても緊張していました。言葉に詰まったりしたこともありましたが、とりあえず発表を終えたことに安心しています。至らないところも多々あり、聞き苦しいところもあったかたとは思いますが、聞いてくださり心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 発表の後は、本町通り商店街にある高田酒造でお蕎麦をごちそうになりました。本当に美味しかったです。水琴窟の音も良い音でした。ありがとうございました。
 今回の発表で、久しぶりに倉吉を訪れました。久しぶりに倉吉の町並みを見て、とても懐かしく感じました。去年の前期に倉吉の本町通り商店街を卒論の題材とすることがきまり、約1年間この題材で卒業研究をおこなってきました。去年の夏は何回も倉吉に行き調査をおこないました。倉吉には多くの思い出が出来ました。この発表が終わり、後は卒業を待つだけになりました。とても寂しく思っています。
 調査を始めたころは何をしたらいいのか分からず、このような時は自分が何も分からないことに本当にやっていけるのかと不安を感じていました。周りの人に教えられて研究を進めることができました。一緒に研究を進めた吉村さんと頑張ってきたからこそ終わらせることができたのだと思います。
 調査にご協力いただきました住民の皆様には心より感謝申し上げます。ありがとうございました。また、眞田さんには忙しい中、多くのことを教えていただきました。ありがとうございました。最後になりましたが、浅川先生には最初から最後までご指導いただき、ありがとうございました。
 この研究にかかわってくださった全ての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。

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北野 紗恵(兵庫県出身)
 もうすぐ春がくるというのにその日はとても寒く、何だか少し懐かしくさびしい感じの漂う思い出のまち倉吉。今回、そんなゆかりの地でこのような発表をさせて頂ける機会に恵まれたことを大変嬉しく思います。夏の暑い中、共に調査した仲間の発表を聞いていると本当にみんなすごいなぁと感じ、自分が同じように発表していることが信じられないくらいでした。私の卒業研究のテーマは「尾崎家住宅の建造物調査と屋敷景観の復原」です。本研究で古民家を調査することの大変さとその面白さ、また重要さなどを学び、いろいろな体験をさせていただきました。この研究をとおして、尾崎家のご夫婦には本当にお世話になりました。度重なる調査にも快く応じてくださり感謝の気持ちでいっぱいです。
 「一期一会」という言葉がありますが、この研究室に所属してその素晴らしさを肌で感じることができました。人と人が繋がっていくというのはこういうことなのだなと人生の勉強もさせていただいた気持ちです。最後になりますが、この研究に関わっていただいたすべての方々に厚くお礼、感謝を申し上げます。また、最後の最後まで熱心に愛のある指導をしてくださった浅川先生には本当にいろいろとお世話になりました。日々たわいもない会話で盛り上がり、楽しく論文に取り組めたことは、研究室のみなさんのおかげです。ありがとうございました。このように素敵な方々、建築とめぐり逢えたことは私の中で一生の宝物となるでしょう。
 3月は別れの季節と言われていますが、新たな出会いの季節でもあります。これからもこのような素敵な出会いを大切にしていきたいと思います。

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 今年度の卒業研究は論文部門で金賞(最優秀賞)・銅賞(3位)・学長賞(4位同率)、制作部門で銀賞(4位同率)を受賞することが内定している。昨年はピエールが論文部門の金賞(建築学会優秀卒業論文賞エントリー)、宮本社長が制作部門の最優秀賞(建築学会全国巡回展出品)の2冠を達成し、キム・ドクが制作部門の銅賞、ノビタが論文部門の佳作を受賞した。昨年の4賞受賞については、じつは数が少ないぐらいで、あと2作ほど佳作に入ってもおかしくない卒業研究があった。しかし、卒業生8名中4作が受賞したのだから、もちろん大きな不満はない。3期生については、正直なところ、1・2期生ほど期待してはいなかった。人数も少ないし、3年次までの調査経験が乏しいので、大きな飛躍は望めないだろうと予想していたのである。

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 しかし、かれらは大化けしてしまった。加藤家住宅、尾崎家住宅、倉吉アーケード商店街を相手に艱難辛苦の途を歩みながら、最終的には見事に4名が受賞を果たしたのである。卒業研究提出者6名のうち4作が受賞したのだから、これは見事というほかない。
 受賞するコツは何なのだろうか。それは地道に不断にこつこつと研究を積み重ねることでしかない。なにぶん教師は横暴にして強引だが、教師の提示するメニューをひとつひとつこなして行けば、学生諸君は一定の高みに到達できる。これは優秀だとか、無能だとかいう問題ではない。わたしの指導を素直に受け入れることができるのかどうか、そして、それを苦しみながらこなしていく忍耐力があるかどうか、にかかっている。3期生を指導していて、その意を強くした。
 もちろん、受賞すればいいというものではない。受賞に至るプロセスが重要なのであり、それがたまたま結果としてあらわれたということなのである。
 みんな素晴らしかった。この1年を決して忘れない。(浅川)

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  1. 2007/03/17(土) 23:52:18|
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asa

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