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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

モロコを食べる夜の町

 松江の仕事は昼に終わり、妻木晩田に移動した。例の竪穴住居復原設計が煮詰まらない。隅サスで納まらないから、アイヌのケツンニ(3脚構造)構造への方針転換を指示したが、平面が正方形に近いため、なお納まらなかった。ついで、サス兼用の垂木(力垂木)を用いる架構を指示した。今回4種類のバリエーションを模型で示されたのだが、結局、ケツンニの構法に近い近世民家風のサス構造で納まるという結論が得られた。ようやく得られたのである。
 この理解は、現在ケンボーがまとめに入っている卒論の方向性ととてもよく似ている。ケンボーはケツンニ構造の源流とも言える円錐形テント(3脚もしく4脚の構造)を使って縄文住居と松菊里型住居の復原に成功し、隅入の古墳時代住居は桁・梁上にケツンニを組むことで高殿(タタラ)的な2層入母屋造に復原した。テントの構造がここまで影響を残しているのであって、結果としていえることは、ケツンニと複合する小屋組からみれば隅入はごく自然であり、入口は従来想定されていた妻側正面ではなく、隅か平側正面にくる可能性が高いということである。ケンボーの卒論が妻木晩田の小屋組復原と共振したことは研究史上、意義深いことである。

 午前と午後、3時間ずつ復原建物を指導したわたしは帰りの列車のなかでぐったりきてしまった。喉が痛い。窓外の日本海と雪景色を眺めながら、こんな寒い夜に大学まで戻る気力は失せてきた。一杯引っかけて家に帰るしかない。

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 で、「飛鳥」に行った。したら、どうですか。ごらんのとおり、モロコがいっぱい泳いでいる。なんでも河原町の中井に休耕田を利用したホンモロコの養殖場があり、そこの代表者が試食用にもってきてくれたのだという。外観はわれらが「雑魚釣りの快楽」でお馴染みのハエによく似ている。ハエよりもややこぶりだ。女将さんが天ぷらにしてくれた。これが美味い。隣に坐っていたおじさん二人も同じものを食べて、

  「こりゃ美味い、ワカサギより上品な味だ」

と絶賛する。驚いたことに、モロコ料理では、鱗を取らないし、内臓も取らない。生きたモロコにそのまま小麦粉をまぶしてザーッと揚げるだけ。食べてみれば、鱗も骨もまったく感触はなし、身はもっちりしており、内臓はほんわかと微かな苦みを感じさせるが、その苦みが酒にあう。ワカサギよりも美味いという根拠のひとつはこの内臓の苦みの程度にあって、つまりワカサギの内臓のほうが苦いのである。

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  1. 2008/02/11(月) 00:35:44|
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asa

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