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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

薬研堀慕情(ⅩⅥ)

赤影見参!

 十字楼からセナド広場に向かう小路を歩きながら、

   「殿と利蔵はようございますな。宿舎に戻っても伽をしてくれるおなごがおりますからな。わしだけ一人寝じゃ・・・」

と伸太はこぼす。舌右衛門は伸太と利蔵に説いて聞かせた。

   「この、夢物語のような生活もまもなく終わる。昨日で情報集めの目途はたった。あとは帰国の準備を進めるだけじゃ。ともかくな、命あっての物だねだ。この夜道も気をつけよ!」 

 小路を抜けると仄かな光が少しずつひろがっていった。セナド広場は月あかりに照らされて、まるで洋画のセットのようなムードを醸し出している。

   「殿、昼間の喧噪が嘘のような閑けさですな。ロマンチックではございませぬか・・・」

と呟く伸太の口を利蔵の手が塞いだ。

   「人の気配がします」
   「通行人ではないのか?」
   「いえ、屋根の上の暗闇でなにかが動きました・・・」

という利蔵が、ぎゃっと叫んで地面に倒れた。利蔵の右太腿に手裏剣がくい込んでいる。2階建洋館の軒先から、さらに手裏剣が飛んでくる。舌右衛門は太刀を抜き、飛んでくる手裏剣を打ち落とした。

   「手裏剣には毒が塗ってあるぞ。伸太、急ぎ利蔵に毒消しを飲ませよ、急げ!」

 暗闇から黒装束の男が飛び出した。忍者だ。屋根を飛ぶように駆けながら、手裏剣をマシンガンのように投げつけてくる。舌右衛門は倒れた利蔵の壁になるように立ちふさがり、次々と手裏剣を切って落とす。伸太はしゃがみこんで、利蔵の太腿の付け根を布で縛って止血し、何種類かの毒消し薬を飲ませた。

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  1. 2008/04/19(土) 14:14:18|
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加藤家での2008年度初ゼミ

加藤家01社長01

 春雨は春の陽気を薄らがせ、肌を湿らす寒さとともに自身を現実世界へと呼び戻す。気付けば4月も半ば、やらねばならないことは山ほどある。しかしながらこうも連日のように降られると、さすがに気分も湿っぽくなる。こんなときこそ雨音に耳を傾けながらゼミをするのも加藤家ならでは。やっぱりここは心地いい。

 加藤家住宅に着くと、富士印刷の社長がお待ちかねであった。ついに加藤家住宅パンフレットが完成し、とりあえず100部だけ加藤家までもってきてくださったのだ(↑)。このパンフについては、本日就職活動で不在だった編集長が帰学次第、正式にブログで紹介するので、しばらくお待ちください。

加藤家02チェック01

 というわけで、今日のゼミは、久しぶりに加藤家でおこなった。というか、2008年度初めての加藤家でのゼミである。新3年生には始めて加藤家を訪れた学生もいる。今年度も加藤家住宅活用の柱となるのはASALABであり、これからもしばしば第2研究室としてゼミで活用していくことだろう。はやく3年生たちにも、加藤家住宅でのゼミに慣れていただきたいものだ。
 活動は修復建築スタジオにおいている尾崎家住宅模型(宮本制作)と加藤家住宅模型(安田制作)の搬入から始めることにしていたが、院生さんが尾崎家住宅模型を破損してしまったため、加藤家住宅模型のみの搬入となった。搬入したものの、模型をおく台がみあたらず、これについては左サイドハーフ君が担当者として検討することになった。次に2階のロフトで4年生と院生が1週間の研究成果について、教授のチェックをうけた。現在、4年生はチャックさんとケンボーさんの卒業論文を報告書へ衣替えするための編集作業を開始したところ。論文に目を通しながら作業を進めていくと、さすがの金賞、銀賞の論文とあって先輩方のレベルの高さに気圧されると同時に気合が入った。

P1170094.jpg

 1階では3年生がイロリに火をつけた。チャックさん卒業後、さてだれが火付け役の後継者となるか、乞御期待!である。イロリに薪をくべ、網を敷き、炭火でじっくり炙ったトウキビはみんなの大好物。もちろん定番のジャがバターも。
 ロフトでの演習チェックが終わり、全員でイロリを囲み、炙りたてのトウキビとジャがバターにかぶりついた。教授が車で奈良に帰るので、今日はアルコールなしとした(来週のコンパでたんと飲みましょう!)。イロリで炙ったトウキビとジャがバターは格別である。こうしてゼミでイロリを囲んでいると、卒業した先輩方とのひとときを思い出す。ふと周りを見れば、新3年生と新4年生。気付けば自分も4年生。気合が入れどいまいち実感がわかず、いまだ心の春の陽気とともにただただイロリの火をじっと眺めていた。
 明日もまだ春雨は降るらしい。(Mr.エアポート)

加藤家03玉蜀黍
↑ジャガイモは網の上では焼けませんね。ホイル包みにして炭火に放り込まないとあきません。





  1. 2008/04/19(土) 00:34:44|
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asa

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