Architectural Heritage and Urban Context 16日(木)。学会での司会と発表、無事に終わりました。
午前の司会は、わたしがファースト・ネームになっていることに昨夜気づいて、れれれ・・・聞いてないぞ、聞いてないぞ、・・・(と喚きながら帽子を投げ、しばらくまって帽子を拾い)、「クルリンパ!」なんてダチョウ倶楽部したりしたわけじゃありませんがね。
当日、驚いたのは、司会のパートナーを務める中国建築学会の李先生がまったく英語を話せなかったことです。通訳がいることはいるんですが、時間を浪費するばかりだから、結局、わたしがセッションⅣ「建築遺産と都市の文脈」の前半(午前の3時間)を事実上仕切りました。
発表はすべて英語です。中国人も韓国人も日本人もみな英語でスピーチするのです。で、内容がよく聞き取れているかと言えばそうでもないんですけれども、やはりパワーポイントの威力は強力でして、資料とあわせてみれば、だいたい言いたことは分かりますね。でも、不安が払拭できなかったので、マルチ・リンガルの同僚に司会席の対面に坐っててもらいました。客席に聴衆は多く、質問も結構あって、活気あるセッションになりましたよ。もっとも、質問者は5名ほどに限られていて、うち二人はわたしと同僚だったんですけれども。こういう学会では、質問することもマナーの一つなんです。意地悪で質問するんではなくて、発表をねぎらうために基礎的な質問をしてあげるのです。質問されたプレゼンテイターは、自分の発表に反応があったことを素直に嬉しく思うものです。
というわけで、わたしは今回のセッションを十分楽しめました。これは収穫ですね。もともと学会などあまり好きではないし、国際学会ともなるとヒアリング能力にコンプレックスがあるから、どうしても億劫になっていましたが、今回は少しだけ自信めいたものが芽生えましたね。というか、こういう会に日本人研究者(とくに歴史関係の研究者)はもっと積極的に参加しないといけないと思うようになりました。ちょっとした自己変革です。


午後は二人が午前とは違う二つのセッションに分かれてスピーチしました。一人はインドの植民地都市、もう一人はハロン湾水上集落の居住動態と文化的景観についてのプレゼンテーションです。とくに後者はたくさんの質問を頂戴しました。他の発表では質問がほとんどないのに、ハロン湾の発表だけは質問が目白押しだったんです。ハロン湾の水上集落は来聴者におおきなインパクトを与えたようです。
セッションも終わり、夕方から琉璃厰に行きました。古書と骨董の街です。北京はいまがいちばん良い季節で、夕暮れの爽やかな空気に包まれながら、北京の下町を堪能しました。なんちゃって、じつは、また本をどさっと買ったんですがね。どうやら、ファイトして来ましたね・・・カムバック賞を狙いましょうか・・・
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- 2008/10/16(木) 23:38:30|
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