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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

野田遺跡焼失住居復元の中間報告(Ⅰ)

 12月に入り、気温も低く冬の到来を感じずにはいられなくなってきたました。
 どーも、お久しぶりのガードです。いま取り組んでいる岩手県一戸町野田遺跡の焼失住居は、奈良時代終わりころの小さな竪穴住居です。平面は隅丸方形を呈し、内部に柱穴はありません。

 はじめに遺構図を読み解くところから取り掛かりました。最初は遺構図を見てもピンとこなくて、「このままの状態で完成するのか!?」と今までにないくらいの不安が波のように押し寄せてきました。が、長男「狩人」君のアドバイスによりなんとか不安のビックウェーブを乗り切ることができ、遺構図の解読が出来るようになりました。炭化材の向きや大きさ、種類から垂木、小舞、サスなどの材を特定し、模型を作り進める事が出来ました。この段階で一番思案したのが、サスや垂木など屋根材の勾配をどの程度にするかという事です。そこで、いくつかの勾配パターンを試作し、これがしっくりくるかなと言う事で7/10にいったんは落ち着きました。
 そこからは破竹の勢いです。越屋根をつけ、入口をつくり完成形が見えてきました。しかし、ここでカマドという壁にぶちあたりました。自分は以前のプロジェクト研究で原寸のカマドを作ったことがあったのですが、古代のカマドに関する知識がまったくなく、手が止まってしまいました。そこで教授にすすめられた文献やインターンシップでお世話になった御所野縄文博物館の高田館長に連絡をとってデータを送っていただき、カマドのデザイン、煙突の位置などを決めることが出来ました。館長さん、お忙しい中、ご指導ありがとうございました。
 
 そして現在、復元断面図を描いています。2日の夜、自分で手描きした断面図を教授にチェックしていただきました。越屋根が大きすぎるので小さくすること、屋根の下地を葦葺きとするので勾配を8/10にすること、などのアドバイスをうけました。下が現在の野田遺跡焼失住居復元のラフ模型です。来週までに手描き断面図を完成させ、その後、本番模型の制作、CADでの断面図、平面図、レポートの作成と進めていく、今年中に全部終わらせ、楽しい新年にしたいと心の底から思います。
 それではまたお会いしましょう。(3年ガード)

DSCN1057


  1. 2008/12/04(木) 12:44:54|
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