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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

たま妓

たまき01庭01

 先週から2度、京都室町のホーム・デンティストに通った。左の奥歯を3本も治していただいたのです。なんか知らないうちに医療費が高くなっているなぁ。銀の値段があがっているのだろうか。
 地下鉄の烏丸御池で下車し、二条室町の歯科までとことこ歩いていくのだが、ある変化にふと気付いた。町家を改修したお洒落なレストランが増えているのだ。その多くは洋食屋さんなのだが、なかに「和のふれんち」を売り物にしている「たま妓」という名の京町家を発見。治療が終わり、ドクターから「30~40分ぐらいはモノを食べないでくださいね」と指示された。いつものことである。
 でも、お腹が減っている。目覚めてから何も食べずに京都に飛んできた。昼下がりにお腹はぐぅぐぅ鳴りっぱなしだ。「たま妓」に入ろうと決めた。少し高くつきそうだが、まぁいいじゃないか。京都のお店は高いが美味しい。それに手がこんでいるので、食卓にメニューが届くまで時間がかかる。治療した奥歯には、時間がかかるほうがよいのだ。
 玄関をあけると、もんぺのようなユニフォームを着た若い女性店員があらわれた。残念なことに、「午後2時でお食事は終わってしまいました」と言われた。ほんとうに食べるものが何もないのか訊ねたところ、「スコーンとスープのセットならありますが」と言われて、渋々了承。

 たまき01中廊下01

 玄関脇の板間は満席だったので、奥の畳座敷に通された。前後の庭が小雨に濡れて、露の色香を漂わせている。スコーンとスープのセットだけではなく、食後のドリンクも欲しかったので、畳座敷で「玉露」を注文した。
 しばらくして、板間のカフェに席があいた。板間のテーブルに、梅味のジャムをつけるスコーンと聖護院蕪のスープが運ばれてきた。美味しかった。が、量があまりにも少ない。玉露はたっぷりある。

   「あのぉ・・・こんなに量が少ないとは思わなかったので、ガトー・ショコラも」

とウェイトレスさんにお願いした。しばらくして、奥から女将さんがあらわれた。風格のある中年の美人だった。ははぁぁ・・・「たま妓」とはこの女(ひと)のことか・・・。厳密にいうならば、この女将が祇園か先斗町で「現役」だったころの源氏名ではないのか。
 女将は若い店員の対応に不満があるらしい。

   「ほんとうに気が利きませんで、申し訳ありません。お料理をお作りしましょうか。
    どうぞ、ご注文ください」

 わたしは驚いてしまった。とりえず小腹はおさまっていたからだ。

   「えっ、・・・じゃぁ、メニューをみせていただけますか」
   「いえ、ここではサラダから魚と肉のメイン・ディッシュまでフルコースにしています」
   「えっ、・・・それじゃ、やっぱりガトー・ショコラを」

 斜めとなりのテーブルに坐っていた初老の夫婦が、この会話を聞いて微笑んでいた。

 たまき02スコーン01 たまき03玉露01 たまき04ジュレ01

 女将はさらに頭を下げた。ほんとうに気が利かなくて、初めからお料理を出しましたのに、と繰り返し謝罪されるので、こちらのほうが恐縮してしまう。だって、食事タイムは2時までと5時以降なんだから、若い店員はその規則にしたがって行動しただけなんだもの。さらに驚いたことに、しばらくして、ワイングラスに入ったゼリー状の一品がテーブルに運ばれてきた。人参をすり下ろしたジュレで、女将からのサービスだという。いや、まいったな・・・

たまき01椅子01



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  1. 2008/12/08(月) 14:43:09|
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asa

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