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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

九州の文化的景観を往く(Ⅱ)

平塚01川面の反転映像


クド造01 今日(23日)は佐賀を離れる。八女に移動する道すがら、クド造の民家を2ヶ所でみた。正面からみればただの二階建て寄棟造だが、背面にまわるとコ字形になっていることが分かる。日本民家史ではあまりにも有名な建物で、二棟型との系譜関係の有無が議論されてきたが、恥ずかしながら、この眼でみるのははじめてのこと。すでに2棟とも茅を鉄板に覆われていたが、急ぎ路駐し、シャッターを押し続けた。クド造をみなければ、もういちど佐賀に来なければならない。そういう気持ちを心の片隅に残しただろう。

平塚04二重環濠


国史跡「平塚川添遺跡公園」
 いま整備に係わっている鳥取の青谷上寺地遺跡と守山の下之郷遺跡はいずれも低湿地の弥生環濠集落で、平塚川添環濠集落の整備はどうしてもみておきたかった。復元建物は吉野ヶ里と同傾向で、まず数が多すぎるし、弥生時代にはない竹を多用したり、梁上に平気でサスを組むなど問題点は少なくないが、輪中のように再現された環濠の景観はみごとだ。それはビオトープタイプの整備とも言える。水を流した多重環濠には魚が泳ぎ、水鳥が集まり、水生植物が繁茂する。青谷上寺地も下之郷も平塚川添の経験に多くを学んでいただきたい。復元建物は少なくしなくてはならない。しかし、環濠や湿地の整備は平塚川添のようであればいいと素直に思う。ガイダンス施設も「まちの駅」を兼ねながら抑制がきいていて好感がもてる。訪問客は少なかったのだが、これでよいのだ。歴史公園はこれでよい。お客を集めるために余計な仕掛けをする必要はまったくない。

 平塚02夕陽 平塚03鴛鴦 平塚03鴛鴦たち


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  1. 2008/12/25(木) 00:07:00|
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本家魯班13世

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