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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

九州の文化的景観を往く(Ⅳ)

窯元01


重要文化的景観「小鹿田焼の里」
 福岡県のうきは市と大分県の日田市は隣町。隈上川流域田篭地区のスモークレストランの駐車場でカーナビを「小鹿田焼の里」にセットしたところ、たしか距離は39km、運転時間は45~50分とでた。近いんだけどもが、日田といえば、このまえチャックは故郷がこのあたりだと言っていたな・・・
 日田市皿山の小鹿田焼(おんだやき)は、宝永2年(1705)、朝鮮の役で拉致した李朝陶工の系列をひく柳瀬三右衛門が窯を開いた。小鹿田焼の窯元は代々長子相続で技術を伝え、弟子をとらない。開窯以来の伝統的な技法がよく残されている。昭和6年に柳宗悦がこの地を訪れて『日田の皿山』を著し、昭和29年と39年にバーナード・リーチが小鹿田に滞在して作陶活動したころから一気に世間的な評価をたかめ、昭和45年に国の無形文化財に指定された。

登り窯01 そして平成20年、つまり今年、九州初の重要文化的景観に選定。窯元がある皿山地区と棚田が広がる池ノ鶴地区が一括して選定されている。
 いつも違和感がある。どの選定地に行っても不安になって車を降り、「ここ、重要文化的景観の地区ですか」と訊くのだが、皿山地区の場合、「はい、そうです」と言われてもまだ不安な感触が消えない。少し棚田を見過ぎたからなのかもしれないが、皿山地区をみわたしても植生らしきものは少なく、どちらかと言うと、伝統的建造物群に近い趣きがあって、ところが建物の多くは瓦葺きか鉄板葺きだから、町並みとしての「美」をそれほど訴えてこない。
 やがて、ゴトンバタンという音が渓流のせせらぎと織りあって体を震わせ始めた。陶土を打つ唐臼の音だ。水車のように水の流れを利用して唐臼を杵が叩いている。調べてみれば、このゴトンバタンは「残したい“日本の音風景100選”」に選定されていることが分かった。集落には窯元の数だけ登り窯もあるから、たしかに「特殊な土地利用」になるのかもしれないが、むしろ地域の由緒を重視した選定という印象が強い。これで許されるなら、板井原だって重要文化的景観になる権利はあるだろうと思った。
 器は買いましたよ。サラダボウルにもなるすり鉢とミルクソーサー。有田に比べれば、ずっと安くて済んだけど、安いから買ったわけではなくて、やはり実用的なものを選ぶんですね。
 余談ながら、池ノ鶴地区にひろがる棚田の写真を民家の近くで撮っていたら、マルチーズに飛びつかれ咬まれてしまった。

 唐臼01遠景01 唐臼02アップ01 集落01全景01


棚田01


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  1. 2008/12/27(土) 00:00:09|
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asa

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