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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

古色塗り奮戦記 -続・加藤家住宅修復プロジェクト

04古色塗り01装飾板

 ご無沙汰しております、ピヴォです。
 大晦日の欄干仮組から10日経ち、昨日(9日)が最終仕上げの本組の予定日でした。この日はゼミ3年の狩人君、ガード君に応援を頼み、朝から作業を始めました。本日の作業ですが、まず、前回の仮組作業の手順で部材を取り外し、新たに組み込む大引・装飾材・ヒジキ・損失角材・束の導入部材に古色塗りを行います。古色塗りといえば土間の欄間修復の際に行った風合いのイメージが強く、黒ずんだ色合いを予想していたので、「柿渋古色材」を使い、深い茶系色の色合いの古色処理を施しました。
 次に、前回、岡村さんにご指導して頂いた「束」の加工に入ります。大引に仕口を設けていないため、大引と柱にL字プレートをかませ、それを束が覆うように収めるのです。プレート分の厚みを削りだし、ビスの頭部が架からぬように穴を設け、L字プレートにもビス穴を足し、束の長さに切断し、加工処理を終えました。
 午前中の作業を終え、昼食後の休息を取っていると、奈良に帰省される教授が現場を立ち寄ってくださいました。金物をたくさん使うことになった点について心配していましたが、教授は「今となっては仕方ないだろう」とおっしゃいました。ところが、古色塗りをみるや否や、私の大きな勘違いを指摘されたのです。「古色塗り」とは現存部材の色合い近づけることが目的であるにも拘わらず、わたしは新材をただ黒っぽく塗ってしまっていたのですが、ツノヤ縁の欄干古材は「青灰色」をしているのです。教授がいらっしゃらなかったら、わたしたちは真っ黒な材を青灰色の欄干にはめ込んでたでしょうから、古色塗りのところだけ異常に目立つようになってしまったでしょう。
 04古色塗りDSCN1 04古色塗り009 04古色塗りP1020054

 教授もずいぶん頭を悩まされましたが、しばらくして古色が乾燥した後、サンドペーパーをかけてみよう、と指示されました。これを試してみると、くすみがかった色合いにまで落ち着かせることが分かりました。ここで教授は郡家駅に向かわれました。その後、柿渋塗りしたすべての材にサンドペーパーをかけたのですが、やはり表面は赤味がかっており、古材とはいささか異なる風合いです。
 ここでみんなで思案し、加藤家のイロリから「灰」を調達し、表面に刷り込んでみました。これが実に良いのです。古材の色合いは長年の風蝕により白っぽい灰色に近くなっており、これに近い仕上げが表現できました。欄干の装飾板については灰を多くしてできるだけ古材に似せ、大引に関してはやや黒ずんだ配色にしました。 
 03金物DSCN1969 03金物DSCN1972 05ノートIMG_6270

 そして、部材の組上げに入りました。今回は根太・束と大引の接合部で、ビス・釘打ちはしていなません。金物の配置・根太の架かりをしっかり確認し、床板を支えている鉄束をとりはずした段階で打とうと思っています。今回は前回の仮組みとは違い、クランプ・かませ木を使わず、「束」により大引を支える状態で組む事ができ、本組完成の外観が見えてきました。
 次回こそ最終仕上げとしたいです。時間との戦いですね。雪が心配です。(ピヴォ)

01仮組解体
↑before ↓after
02本組DSC_0885



  1. 2009/01/10(土) 23:18:50|
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asa

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