
18日のカマド修復活動についての1、2年生の感想文をお届けします。
コーヒーミルの魔力 ぼくは、初めはカマド復元班として活動しました。カマドの本体は修復接合部分が新しくみえるので、古色塗りをしました。囲炉裏にある木炭で色をつけました。それでこすったあとに軍手で広げて程よい色にしていきました。先輩たちと1年のAくん、Nくんは土台設置班として活動しました。重い土台を気をつけて運び、不安定にならず平行になるように頑張っていました。土台を設置した後に、土台の上にカマドのパーツを置いて行きましたが、組み立ては順調には進みませんでした。これについては、「続き」を読んでください。カマド修復が調整を残すだけになった後、調整班と蕎麦班に分かれることになりました。
蕎麦の実は、1年半前のP2&P4「歩け、あるけ、アーケオロジー」の際、岩手県の御所野縄文博物館長さんが送ってきてくださったものだそうです。これをどうしたら蕎麦粉にできるのか思案にくれていましたが、先週のぼくの発表でコーヒーミルが有効であることが分かったので、先生がわざわざ奈良の家からミルをもってきてくださいました。持ってきてくれたコーヒーミルを用いて行いました。自分が調べてきたとはいえ、そば粉を作った事なんてあるわけもないので、少し不安でした。今回は実験のつもりでおこなおうとしたのですが、コーヒーミルがすごい威力を発揮し、二袋あった蕎麦の実が短い時間で蕎麦粉と蕎麦殻に分離されてしまいました。

先生もこれには驚かれていました。先生は、ミルを使うと蕎麦の粒と殻が一緒に粉砕され、黒っぽい粉ができるだろう、とイメージされていたようです。ところが少量の蕎麦の実をミルで挽いたところ、殻と粉が分離したのです。先生は篩にかけて粉と殻を分離しましたが、殻の中にはさらに実を含むものがあるかもしれないと心配され、さらにもう一度殻をミルにいれて攪拌されました。すると、たしかに、少量ではありますが、粉がミルのなかにたまりました。これを再び篩にかけて殻と粉を分離しました。この実験により、ミルによる一番挽きで70~80%、二番挽きで10~20%の製粉がなされることが判明し、ミル挽きと篩かけは必ず2度おこなうことが決まりました。
作業前は、あまりうまくいかないのではないか、と不安に思っていたのですが、結果は上々でした。殻が残ったので、この殻も砕いて出雲そばのような黒っぽい蕎麦も作ってみたいです。先生に教えられて初めて知ったんですが、蕎麦粉に加える「つなぎ」によって麺の切れやすさなど、麺に変化を与えることができるということでした。

最後に、プロジェクト研究の発表について話合いました。自分が考えてきたことと他の人との意見交換は大事だと改めて思いました。先輩は1・2年生7人分に割り振る目次をちゃんとまとめられていましたが、僕は内容を考えただけで、目次にまとめられず残念でした。先生にプロジェクト研究は自分で問題を見つけ、アイデアを考え、それをもとに先生からアドバイスをもらうものだと言われました。考えることの大切さを改めて感じました。次に、二年生と一緒に次までに用意するものなどを話合いました。ソバは十割、二八、出雲ソバ風、乾麺を作って食べ比べてみる方針にしました。そして、どこの項目を発表するかも話ました。このプロジェクト研究ももう少しで終わってしまうので、最後の発表は過去の先輩と引けをとらないように頑張りたいです。(環境マネージメント学科1年 H.R)
[第10回「古民家のリサイクル -カマド復元と蕎麦打ち-」(Ⅱ)]の続きを読む
- 2009/06/24(水) 00:02:45|
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