ボーナスがでた直後の週末、iPodを買った。娘が欲しいというので、電気屋についていって、わたしも買ってしまったのだ。娘は「
事実上の内定取り消し」事件後、専門学校に通い始めてから大学時代の浪費癖がなくなり、高校3年生のころのように勉学に集中するようになっている。バイトも一切やっていない。だから、お金をもっていないはずなのだが、
「定額給付金で買う」
と言うので、異を唱えるわけにもゆかず、結局ボーナスで補助金まで出してやることになった。
わたしは娘とまったく同じiPodを買った。
なにぶん機械音痴でしてね・・・携帯もパソコンもこの世から消えてしまえばよいのに、と思っている世代の代表者です。携帯機能の、たぶん一割もわたしは知らない。
ギターを愛していることはみなさんご承知のとおりでして、ギターにとどまらず、たくさんの(安価な)弦楽器をもっているのですが、じつはあんまり「道具としてのギター」に興味が湧かない。板がローズウッドで、ネックが何で、弦高が何㎜で・・・とか、こうるさいこと言いたくないのね。お金もかけたくない。高田渡は死ぬまでヤイリを弾いていたでしょ。若いころは、マーチンのラベルをヤイリに貼って欺してたって話を聞いて、わたしゃ嬉しくて仕方ないんです。
ギターじゃないよ、ハートだよ!
要は、ギターが大好きで上手くなりたいと渇望しているんですが、ギターというインストルメント自体にそれほど執着がない、という事実と「機械音痴」がしっかり糸でつながっていると言いたいわけなんです。機械音痴の人間はマニュアルを読むのが苦手というか、大嫌いでして、その代わり、人に聞けば良いと思っている。鼻からiPodなどという文明の利器が使いこなせるとは思っておりませんもので、だからこそ、娘と同機種を買っておけば、すべて娘がなんとかしてくれるという甘い期待をもっているわけです。娘に補助金を交付した理由は、じつはそこにある。
iPodがアップル社の製品だということも、まったく知らなかった。でも、いまはアップル社の戦略が手に取るように透けてみえる。
「同期」(synchronize)というシステムがくせ者ですね。コピー&ペーストではなく、「同期」というシステムを採用することで、著作権の侵害から逃れられるばかりか、パソコンに蓄積していく音源データを消すに消せない。音源データが他のデータを圧迫し、パソコン容量の極限にもっていくまでたいした時間は要らないでしょう。結果として、他のデータを外付ハードディスクに移さざるをえなくなるのだが、またぞろ続く「同期」のおかげで再びパソコンはパンクしてしまう。そうではなくて、iTunesに関わる音源データをすべて外付ハードディスクに移すこともできるし、学生に聞くと「同期の解除」という機能もあるようだが、しかし、「ウィンドウズXPでは不具合が生じる場合があります」という注意書きを読むにつけ、ウィンドウズ内でiTunesをあまり触りたくない、という意識がすでに根付いてしまった。じっさい、iTunesによってパソコンの速度が異様に遅くなったり、iPodに文字化けが生じたり、といったトラブルを体験している。
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- 2009/08/06(木) 00:00:47|
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