
十数年前に広州の陳氏書院を訪れた際、1本15元で印鑑を作ってくれるというので、猿鈕の角印(陰刻)を注文した。以来、それが事務処理におけるわたしの公印になった。その印も歳をとった。床に落としたり、机の縁にあてたりして、角が欠け、文字の一部が失せている。
先月の
広州ツアーでも陳氏書院を訪れた(↑)。すっかり修復が進み、かつてのさびれた面影はなく、広州陳氏の大宗廟として訪問客を圧倒している。印鑑も売っていなかった。ところが、ツアーバスのなかで、瑪瑙の印鑑を1本1000円で売るとガイドが言いだした。何文字彫っても千円なのだそうだ。大半の客は興味を示さない。中国旅行を経験しすぎていて、すでに何本も印鑑を作っているからだろう。わたしも、おそらく中国で彫った印鑑を10本ばかりもっている。しかし、事務処理用の印はそろそろ代替わりしないといけない。丸い陰刻を注文することにした。
印の字体を決めてから、またしばらく考えた。そうだ、研究室の印も作ろう。何文字でも千円なのだから安い買い物ではないか。ということで、できあがったのが下の印である。正直、フォントに不満があるが、ローマ字の字体までは選べなかった。
増し刷りした報告書の領収書などに使えるだろう。
- 2009/12/10(木) 00:00:18|
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