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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

摩尼寺「奥の院」発掘調査日誌(ⅩⅩⅩⅩⅣ)

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セクション完了!

 9月30日(木)。長月の晦に、断面の線引きと作図、注記作業をおこないました。また、週末に下層遺構の撮影を控えていえるので、上記と併行して遺構の掃除をしました。

 さて、断面の作図も残るは「B区Lトレンチ西壁」のみ。27日に線引きを済ませていたので、ただちに作図に取り掛かります。B区Lトレンチ西壁は全長7mあり、学生の作図スピードでは今日中に注記作業が終えられないと判断された先生は、ペアとなっている轟と部長さんに、左右両側から半分ずつ作図するよう指示されました。先生は午後から授業があるので、作図の制限時間は1時間半のみ。
 その間、先生とエアポートは1年生のプロジェクト研究「歩け、あるけ、アルケオロジー」に向けて、一段下の加工段(今後、これをⅠ区とし、現在発掘調査中の加工段をⅡ区、岩陰トレンチをⅢ区、岩窟トレンチをⅣ区と命名します)にトレンチ用の縄張りをおこないました。以前も記したように、Ⅰ区は北東-南西軸に延びる19m×5mの加工段(斜面を整地した平坦地)で、礎石と思われる石が一列にならんでいます。これが動いているかいないかは、これから発掘してみないことには分かりませんが、ここを試掘して、Ⅱ区と同じように上層面、下層面、凝灰岩岩盤を探しあてることを目的としています。今回は、礎石風の石が集中して並んでいる南西側に8.6m×1.4mのトレンチを設定しました。
 小さなトレンチですが、これを、Ⅱ区と同じ四分法で掘り下げていきます。また、ナオキは昨日から引き続き、「すり鉢状トレンチ」の掘り下げと掃除をおこないました。大きな樹根を取り除くと、凝灰岩片が一面にひろがっており、浮いていることがわかりました。また、平べったい礎石風の石の周辺からは木炭のような炭化物が検出されました。これを炭素14年代測定(C14)にかければ、すり鉢状遺構の年代特定につながるかもしれません。

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 予定の1時間半を少しオーバーするも、轟と部長さんの作図作業が完了。直ちに先生が注記に移られました。B区Lトレンチ西壁には礎石と思われる石が2つあります。注記の結果、一方には石の下に表土系の黒灰土がかんでおり、元位置から動いていると思われます。もう一方はタタキの下地にすわっているので元位置にあると判断してよいでしょう。上層の平面復元に向け、また一歩前進です。
 先生が注記されているあいだ、学生たちは遺構を掃除していきました。すっかり秋も深まり、上層遺構には落ち葉が積もりに積もっています。また、秋の長雨は凝灰岩盤を再び泥でパックしてしまいました。この日の清掃作業は、凝灰岩岩盤の掘り出し、上層の掃除です。撮影に向け、黙々と掃除を進めていくと、エアポートが掃除していたC区西側トレンチの凝灰岩岩盤から2つのピットが出てきました。しかも、一つはB区の凝灰岩岩盤に穿たれたホゾ穴と、C区の先生が発見されたピットを結んだちょうど中点にあり、柱列を思わせます。今回発見したピットは円形と言うよりも隅丸方形のピットで、この点もホゾ穴に近いように感じられます。また、隅丸方形ピットの近くから出たもう一つのピットは、面白いことに楕円形のピットから5本の溝が延びており、まるで人の手(右手)のような形をしています。ためしに手をかざしてみると、なんとなくフィットするような。この手形ピットは一体何なのでしょうか。

 この日の作業で、ようやく断面の作図&注記作業が完了しました。現場の清掃作業も思いのほか進み、加工段にもトレンチを設定したことで、現場には新たな風が吹き始めました。このまま勢いを絶やさず発掘調査をすすめていきたいと思います。(Mr.エアポート)

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  1. 2010/10/05(火) 19:29:24|
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asa

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