
「まっちゃまち」と言えば、おもちゃやひな人形で有名な大阪の松屋町筋商店街ですが、「まっちゃま町」って分かりますか。2006年、重伝建に選定された奈良県宇陀市の松山町です。織豊政権下の城下町として誕生し、徳川幕府の初期には織田信雄とその子孫が80年間居城していました。いまは吉野葛や薬草や油や宇陀紙で有名な商人の町である。
薬草といえば、ごらんのとおり(↑)、人参五臓圓の看板を発見してしまいましてね。まだ家にたんまり残っているので(使うべきときがないのね?)、松山で
五臓圓を買ったりしてはいません。前夜、雪が降ったという街の夕暮れはとても冷え込んでいて、足早に街を歩き、シャッターを鬼のようなスピードで押し続けました。

ひととおり見学を終えて、「奈良一」という奈良漬けのお店に入ったんです。腰のまがったおばあちゃんが、にこやかににこやかに対応してくださいまして、瓜と西瓜の奈良漬け、そして冷酒を買いました。試食してみましたが、奈良市内の奈良漬けとはまたちょっと味が違う。おばあちゃんによると、「田舎風の味付け」だそうです。寒くて、相変わらずお腹は空いていて、またわたしは聞いたんです。「お蕎麦屋さんはありませんか」と。
中華ソバならあるよ。あそこの呉服屋さんの向こうに路地があるさかい、
そこをまがっていくと「本善」いう食堂があるんよ。あそこには蕎麦は
ないけど、うどんや中華ソバや丼ならあるからね・・・
と道に出て、教えてくださった。
わたしは、今年の研究テーマの一つに「路地(小路)」を構想していて、まもなくシラバスを提出する1・2年生向けのプロジェクト研究のテーマを「路地のロジック」にするか、「横丁へようこちょ!」にするか、はたまた別のタイトルにするかで悩んでいるところなんです。だから、もちろん、その横丁にあるという大善食堂にまっしぐら。
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- 2011/03/11(金) 00:00:12|
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