
3月9日。久しぶりに池田家墓所を訪問することになり、昼前に家をでた。集合時間まで一時間ばかりある。お腹が空いていた。蕎麦だ。蕎麦が食いたい。国府町の蕎麦屋と言えば「
門や」ではないか。わたしはハンドルを切って、懐かしい神護への道をひた走った。途中で茅葺きの民家が左手にみえるはずだ。それが「門や」だ。しかし、それらしい建物をいつまでたっても視界にとらえられない。代わって、右手におそろしいほど深い渓谷を見下ろせる。正面には神護トンネル、拾石トンネルがあらわれ、それらを突き抜けて進むと、いきなり雪深くなった。通い慣れた神護への脇道すらどこだか分からないまま、見覚えのない集落まで車は進み、そこでUターンした。道は高速道路のようだった。高架にも似た橋の上で車を停め、渓谷を埋める広大な水面に気圧された。これが殿ダムか・・・ダムの壁の外側ではまだ工事が続いている。
その景観におののいた。恐怖を感じた、と言ったほうがよいのかもしれない。自然破壊とは、こういう行為をいうのですね。目を覆いたくなる想いをこらえて、シャッターを切った。
[殿ダム]の続きを読む
- 2011/03/12(土) 00:00:48|
- 環境|
-
トラックバック:0|
-
コメント:0