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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

奥飛鳥の文化的景観(Ⅰ)

2012稲淵06


明日香はちがう

 「奥飛鳥の文化的景観」に触覚が動いたのは3月中旬のことである。当然のことながら、ネットで資料を漁る。重要文化的景観選定(2011年9月)の答申文書には大概以下のようなことが書いてある。
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 奥飛鳥地域の記録は皇極天皇元年(642)に遡り、中世末には入谷・栢森・稲渕・畑の四大字が飛鳥川上流域のムラとして成立した。万葉植物の植生が卓越し、豊かな生態系が育まれている。河岸段丘面上や山裾に展開する小規模な集落は斜面地に平場を造成するために石積みを伴う。集落の中には「大和棟」の民家が点在しており、石積みと併せて独特の集落景観を形成している。稲渕では広大な範囲に棚田がひろがる(↑)。棚田には15世紀に遡る井手によって水が供給されており、管理されている。飛鳥川に降りる石段を設えたアライバ(↓)が現在も機能しており,また盆迎え・盆送りが飛鳥川を通じて行われるなど、飛鳥川と強く結びついた生活が営まれている。奥飛鳥の文化的景観は飛鳥川上流域の地形に即して営まれてきた居住の在り方と農業中心の生業の在り方を示す価値の高い文化的景観である。
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2012栢森02


 こうしたネット情報を彷徨しているうちに、「奥明日香さらら」というサイトに出会った。明日香村栢森(かやのもり)に所在する古民家改修レストランの公式HPである。HPのなかの「奥明日香さららのあゆみ」という項を読むと、以下のような沿革が示してある。

2012栢森03縦 平成14年8月: 「神奈備の郷活性化推進委員会」発足。同時に女性を中心とした「特産品研究開発部会」の活動がスタート。
 平成15年春: 地元で採れた野菜や山菜を中心とした食材で「作り手の見える食事提供」をコンセプトに、休耕地や空き民家を活用して「さらら膳」の提供を開始。(年に数回イベント開催~平成19年まで続く)
 平成20年春: 栢森に「奥明日香さらら」を開店。現在も村おこしの拠点となる。

 ぜひともお話を伺いたいという気持ちが強くなり、さっそくメールを送信して訪問日時の調整に入った。わたしは所属機関名こそ打ち明けなかったが、「建築史」と「文化的景観」の研究者であることを告白し、報告書2冊を持参することをお伝えした。「奥飛鳥の文化的景観」選定をむらおこしの一助とされようとしているのならば、わたしたちが鳥取で作りあげた文化的景観の報告書が役立つこともあるだろうと思ったからである。

 3月末、雨や通夜や歯の治療にスケジュールを分断されながらも、なんとか時間を確保して栢森の「さらら」に辿り着いた。昼食は予約している。さらら膳(2000円/要予約)と黒豆うどんランチ(800円)。席についてまもなく報告書を給仕の方にお渡しした。

2012栢森01さらら01

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  1. 2012/04/02(月) 23:53:01|
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