加藤家住宅修復プロジェクトの記事が立て続けにでた。ひとつは日本海新聞9月3日の「キャンパス探検隊」。入試広報課からの依頼で、原稿はわたし自身が書いた。

もうひとつは前期のプロジェクト研究発表会前後に取材のあった『
県政だより』9月号。巻頭に鳥取環境大学の特集が組まれており、「地域に貢献する研究活動」のコーナーに加藤家住宅修復プロジェクトが取り上げられている。さっそく市内M町某家からこの記事に関する問い合わせがあった。電話を頂戴したのだが、わたしはそのとき不在で、昨日こちらから電話をかけなおした。いきなり、
「今後もこのようなプロジェクトを続けていくのか?」
と問われる。もちろん、可能なら続けていきたい、と答えた。すると、自分の身近にも180年前に建てられた民家(空き家)があるのだけれども、保存できるならしたい、とおっしゃる。それは大変結構なことだ。ところが、そこから先のことを少し勘違いされている。古い民家、とくに空き家があれば、浅川研究室の学生が住み込んでローコストの修復をしてくれると思っておられるのである。そこで、わたしははっきりお答えした。
「文化財価値の高い古民家をローコストで修復することがわたしたちの研究の目的ではありますが、その経費は所有者のご負担になります。所有者の方が経費を出して修復するお気持ちがあるのでしたら、わたくしどもの研究室がサポートできますが、わたくしどもが経費を負担して民家を修復するわけではありません。」
とお伝えすると、その方は「あぁ、そうですか」と言われてあっさり電話を切ってしまった。

これだけ期待されているのだから、ありがたいと思わなければいけないのだろうが、やはり誤解されては困る。大学の一研究室が民家を修復するだけの大金をもっているはずはないのだから。
- 2007/09/06(木) 11:27:21|
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