昨日、近代和風建築調査委員会に出席された文化庁建造物課の江面主任文化財調査官は登録部門の担当で、本日、県東部の登録有形文化財を視察されるということを聞いていた。そこで、県の濱くんに無理を言ってスケジュールを調整してもらい、江面調査官に倭文の旧加藤家住宅をご視察いただいた。というのも、旧加藤家を管理するKさんが保存に熱心であり、とりあえず国の登録有形文化財をめざそうということで合意を得ていたからである。
くりかえすことになるが、旧加藤家は、1)鳥取藩の御殿医が住み続けた旧宅であり、2)建築年代が18世紀に遡る可能性が十分あり、3)座敷飾りや庭などの芸術性も高く、わたしとしては、県指定もしくは市指定に値する建造物であることを確信しているが、平川参事をはじめとする市の担当者は、「指定」という言葉を聞くだけで顔をこわばらせるので、とりあえず登録文化財をめざそうと考えたのである。これについては、県教委で建造物を担当する濱くんや松本さんも理解があり、迅速な対応によって、江面調査官の視察を実現してくださったことに感謝している。江面調査官からは、この建物を登録文化財にすることに、なんら問題はないというコメントを頂戴した。さらにありがたいことに、加藤家の敷地から近隣に移築されている土蔵も調査し、一括して登録に申請するのがよいだろうというアドバイスもいただいた。
濱くん、松本さんと協力し、迅速に登録文化財の手続きを進めようと思っている。


↑近隣に移築された旧加藤家の土蔵。江戸時代に遡る?
- 2005/08/19(金) 19:25:00|
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