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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

関関同立の少子化対策

 日曜日(9日)の朝日新聞朝刊(大阪本社)の1面トップ記事を下に転載する。京都・大阪・兵庫の私立高校の2割が「関関同立」枠をもっているという記事である。たぶん鳥取の1面トップは別の記事であろう。仮にトップ記事であったとしても、鳥取では日本海新聞の購買率が異常に高く、朝日や日経を読む家庭はきわめて少ない。だから、ここに転載しておこうと決断した。
 数年前までまとまった入学枠をもつ高校は大学の附属高校だけだったが、最近では少子化を背景に附属校以外の高校と大学が急速に関係を深めているという。
 記事によると、入学枠確保の方式は以下の3通りある。

  <1>高校を運営する学校法人を大学が吸収合併して系列化する
  <2>特定の大学に進学するコース(クラス)を高校につくる
  <3>大学と高校が協定を結び、数人~数十人の入学枠を設ける

 私立大学の入試対策として最もよく普及しているのは「指定校推薦」の制度だが、指定校は高校1校につき1学科1~2名程度の枠しかない。この程度の指定枠では学生確保がおぼつかない、という危機感が「関関同立」側にあり、高校側も急激に減少する入学生を確保するために「関関同立」というブランドの進学枠を確保したいという狙いがあって、両者の思惑が一致したのである。下の記事に紹介されている「北陽高校」→「関西大学北陽高校」の生まれ変わりがその典型であろう。
 「指定校推薦」枠をどの程度にしようだとか、県外/県内のどちらの学生確保に力を入れるべきかとか(寮もないのに県外学生確保に力を入れるという主張自体馬鹿げている)、古くさい議論を重ねて足踏みしているうちに、都会の有名私学はずっと先のほうまで歩いていってしまった。

20071209193303.jpg




 こうした「関関同立」の取組をみるにつけ、本学経営の立ち遅れを改めて痛感せざるをえない。経営努力が足りない、ということだ。これは、たとえば「入試専門委員会」に責任がある、というようなちっぽけな問題ではない。大学経営陣の認識不足こそが経営を悪化させているという事実を本人たちが自覚しなければならない。

 先日、『イオンマガジン』の取材をうけた。イオンが自ら『イオンマガジン』の編集をしているわけではない。広告では最大手のH社に委ねている。H社の若い担当者に訊いてみた。『イオンマガジン』の目的は何なのか、と。かれは答えた。

  「わたしが編集担当になって、方針を大きく変えたんです。『イオンマガジン』から
  イオンやジャスコの色をできるだけ消してしまおう。イオンの色がでるのは後の
  ほうで、地域や文化のことを前面にだそうとしています。でも、最終的な目的は
  イオンの店舗を増やすことです。」

 なるほど。プロのセンスを強く感じた。

   「ということは、ジャスコかイオンか知らないけれど、そういう施設を県内に
   建てたいということですね?」
   「(笑顔で)そうです。」
   「それじゃ、あの大学の前にあるジャスコ、大きくしてくださいよ。もともと
   あそこにダイヤモンド・ジャスコができるっていうんで楽しみにしていたんです
   けど、全然そういう動きがないからがっくりしてるんです。なんなら、大きな
   イオンをつくって大学をそのなかに入れてしまうっての、どうですか?」
   「あっ、それ、おもしろいかもしれませんね。」

 閑話休題。脳梗塞で倒れたオシムはとうとう日本代表監督の座を失った(もう少し続けてほしかった)。代わってそのポストに就いたのは岡田武史。岡田新監督の評価はこれから先に下されることになるが、記者発表の場に同席した川淵チェアマンの笑顔はなんとも嫌らしい。いったい、この人物はいつまで人事を掌握し続けるのか。ちなみに、ジーコJAPANの大敗をうけて抜擢したオシムは千葉の監督であったが、千葉の母体は川淵が所属した古河電工である。そして、このたび代表監督に返り咲いた岡田は、早大・古河電工の両チームにおいて川淵の後輩にあたる人物。だからどうだとは言わない、いまの段階では。

 オシムは急病のため代表監督のポストを失ったが、成績不振のためJリーグを去る監督は何人もいる。成績が悪いのは、つまり、結果がでないのはトップの責任なのであって、トップに責任があるという認識のもとに多くの監督がチームを去っていくのだ。
 自分が何かをやったやらないではない。プロは結果を問われる。J1の昇格を果たした京都の加藤監督は来年も監督業を続けられるが、入れ替え戦で京都に敗れ、J2に降格した広島のペトロビッチ監督は更迭間違いなし。
 プロセスではなく、結果が問われるのである。




  1. 2007/12/10(月) 00:33:39|
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  3. トラックバック:0|
  4. コメント:1
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コメント

天皇杯決勝でペトロビッチはちゃんと監督してましたね。聞くところによると、柏木らの有望な若手が残留の条件に「ペトロビッチを残せ!」と言ってるらしい。人望があるのね、ペトロビッチは。人望があるなら、こういうこともありうるわけです。
  1. 2008/01/04(金) 03:48:12 |
  2. URL |
  3. ルパン13 #90N4AH2A
  4. [ 編集]

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