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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

ダウン・バイ・ザ・リバー -南粤逍遙(Ⅷ)

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 27日はホテルで朝食をとり、部屋に戻って25日のブログ「中山大学人類学系」を書きました。アップしたら12時すぎ。チェックアウトの時間です。ホテルは珠江の畔にあります。わたしはガイドさんに荷物をあずけ、ひとり珠江を見に行きました。大きな鉄橋の上から川の流れを眺めると、船がほとんど浮かんでいない。
 わたしの記憶では、2000年と2001年の春に連続して広州を訪れていて、そのときは「魚欄」周辺にたくさんのモーター付き板船が停泊していたんです。「魚欄」というのは魚の卸問屋です。板船は家船ではなくて漁船なんですが、長期間の漁にたえるため居住性能を備えている。漁民たちは陸上の市街地に住宅をもってはいるのだけれども、やや大きめのモーター付き板船で眠ることもしばしばあるという。若い漁民がそう語ってました。ほかにも、いろんな船が珠江に浮かんでいましたよ。

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 ところが、写真にみるように、珠江から船は消えてしまっています。一時的に消えてしまったのか、絶対数が減ってしまったのか、よくわからないですがね。今回、桂林の漓江(珠江の支流)、広州の珠江を訪れたんですが、かつてみることのできた「家船」や「筏住居」はもう存在しない、と判断したほうがよさそうですね。ということは、ベトナムのハロン湾やカンボジアのトンレサップ湖でおこなってきたような水上居住の調査研究は、すでに中国では遂行し難いということでしょうね。
 この事実を知ったことは重要です。その一方で、広州の中山大学と華南理工大学、桂林の広西師範大学の先生方と交流できました。みな素晴らしい先生方ばかりでした。こういう先生方となんとか面白いテーマを共有して新しいプロジェクトを進められないものか。まだこれから練っていかなければならないんですが、いま「都市人類学」と「イスラム」というキーワードが漠然と頭に浮かんだり消えたり・・・という毎日です。

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 それにしても、長く感じましたね。今回の訪中はわずか5日間だったんですが、1週間以上中国にいたような気がします。実際、「南粤逍遙」の連載は(Ⅷ)に達してしまいましたからね。それだけ中身の濃い中国訪問だったわけで、ほんとうに良かった。
 しかし、じつはもう一つ理由があるんですね。旅行社の段取りが悪すぎます。移動はいちばん早い朝の飛行機かいちばん遅い深夜の飛行機。眠る時間なんかありゃしない。おかげで、広州では予定をキャンセルして昼寝時間にあてる始末です。食事もお粗末でしてね。広州の先生方が接待してくださった3つのレストランが凄すぎたんでしょうが、旅行社の手配したレストランは安っぽいところばかり。もちろん辛抱できないことはないんですが、年末で通常の1.5~2倍の料金を払っているんですから、もう少し高級感のあるツアーにしていただけないものか、と感じた次第です。

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 帰国後はいつものとおり「けんびき」状態。今日も昼からずっとソファで横になってました。家族によると、3時間はソファで眠っていたそうです。おかげでちょっと肩が軽くなったかな。そうそう、長女が東京から戻ってきました。やっぱ、嬉しい。
 というような誕生日イブを過ごしております。(完)

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  1. 2007/12/30(日) 21:44:10|
  2. 文化史・民族学|
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