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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

安土城見寺再建学生コンペ(Ⅱ)

三人衆04説明会

  安土城は国の特別史跡である。特別史跡内に建物を「復元」するのは、われらが平城宮跡の先例にみるように恐るべきことであり、容易におこなわれるべきものであるはずがない。いくら住持の意向が「復元」に向かっているとしても、国が血税をもって史跡を維持管理しているからには、住持の思い通りになるはずもなく、ましてや国際的な遺跡整備のクライテリアに照らすならば、証拠が十分でない復元は決して容認されないのである。だから、腰がひけた。そもそも、地元の鳥取城にさえあまり近寄らぬようにしているのは、市民および市長の「復元熱」が強いからであり、大極殿の復元から逃走してきたわたしとしては、鳥取城の「調査」は指導しても、「復元」は決して指導しない、というスタンスを7年間貫いてきている。
 見寺の復元に関わるのかどうか、まだ分からない。しかし、とりあえず車2台を出して5名で説明会に駆けつけた。それはなにより「友情」のためだった。おかげで美味い酒が飲めた。楽しい会話もできた。学生たちには悪いが、わたしのいちばんの目的はそこにあったのだ。もちろん学生たちをどう動かすか、について考えていないわけではない。新聞社の取材に対しては、こう答えた。

    「学生が自主的にやりたいというなら、やってもらうが、決して強制はしない。
    コンペが義務になっては何の意味もないから。」

 そして、学生たちには、こう言っている。

    「これはゲームだ。絵図が残っているのだから、おおよその復元はどのチーム
    も似たりよったりになるだろう。しかし、復元のガチンコ勝負となれば、絶対的に
    優位にたっているチームもいる。はっきり言って、うちは有利な立場にない。
    しかし、かりにガチンコ勝負して勝ったとしても、建物が建つわけでもない。
    それほど、特別史跡内の復元事業は甘いものでない。ならば、遊ぶしかない
    ではないか。どのように遊ぶかは、おいおい決めればよい。」

三人衆01
↑↓帽子の有無に注目!
三人衆03懇親会



 見寺の仁王門と本堂は甲賀から移築されたと伝承されている。県境に接して三重の側が「伊賀」、滋賀の側が「甲賀」である。信長は伊賀を殲滅し、甲賀を重用した。
 飛騨の赤影も、そういえば、「甲賀の七人衆」と戦ったんだよな。血がたぎるねぇ。

P1160916.jpg
↑甲賀の浅影? ↓そのホカノ忍者 
三人衆02忍者01
  1. 2008/03/31(月) 15:00:06|
  2. 史跡|
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  4. コメント:2
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  1. 2008/03/31(月) 21:45:04 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集]

Kyon2さん

本日、チャックから電話ありました。無事、入社式が終わったそうです。あした配属が決まり、パソコンのアドレスももらえるとのこと。がんばって欲しいですね。わたしたちも、ぼちぼち始動します!
  1. 2008/03/31(月) 22:43:10 |
  2. URL |
  3. asax #90N4AH2A
  4. [ 編集]

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