FC2ブログ

Lablog

鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

福茗堂茶寮  -スコットランドの寒い夏(Ⅹ)

9月2日 (ロンドン)→香港→関西空港

 香港に着いたのは英時間の早朝7時頃、中国時間では昼下がりである。 免税品店で、中国茶を買いたかった。ヒースロー空港の免税品店では、ハロッズの紅茶をたんまり仕入れていたのだが、アジアのお茶を好む知人や親戚も少なくない。「飛鳥」がその代表だ。この3月にバリを訪れて、そのお土産にジャワ・ティーをもっていった。紅茶にジャスミンをまぜた味のするお茶だったのだが、飲んだあとの「上がり」に使ってくれて、常連のお客さんにだけだしたらしい。評価は上々。わたしも何度か店で飲んだが、酔い覚ましには格好のお茶で、自宅や学校で飲むよりうまいと感じた。
 今回は「極品茉莉龍珠」というお茶を買った。英訳を読むと、JASMINE DRAGON PEARL PREMIUM TEAとある。ジャスミン茶を数珠玉ぐらいに固めたお茶で、ジャワ・ティーに比べれば、ジャスミンの香りが少しきつかもしれない。だが、たぶん、油っ気の強い魚料理や天ぷらの後口にはあうだろう。
 茉莉龍珠を買ったのはただのお土産店だったので、お茶の専門店はないものか、と探していたら、「福茗堂茶寮 FOOK MING TONG Tea Shop」という店を発見した。表でお茶のグラム売り、裏に茶店を設けている。お客は一人もいない。
 「台湾のお茶はありますか?」
と聞いたら、
 「いえ、ありません。大陸のものばかりです。」
というので、自ら血眼になって探したところ、ちゃんとあるではないか。「凍頂」という台湾の銘柄が隅のほうに置いてあった。
 これまで飲んだ大陸のお茶のなかで、いちばん美味しいと思ったのは、福建省武夷山の岩山に自生する「岩茶」。これは地元でしか手に入らないし、べらぼうに高い。もちろん半発酵させた烏龍茶の系列である。しかし、その味も台湾の烏龍茶には叶わないのではないか、と秘かに思っている。台湾の烏龍茶は、緑茶に近い半発酵茶であって、日本人の好みには非常にあっている。ただ、種類が多くて、味にばらつきがあるから、ここに置いてある「凍頂」が美味かどうかはわからない。裏の茶店にまわり、お茶を入れてもらうことにした。飲茶(ヤムチャ)のあては餃子。この餃子がうまかった。ウコンのような黄金色の薬味をふりかけていて、水餃子の味を引き締めている。ひょっとしたら、ウイキョウ(茴香)ではないか、と思ったのだが、結局、何の粉だかわからなかった。
 「凍頂」の味にも満足した。福建や広東では茶の作法が細かい。小さい急須にたくさんの茶葉を入れ、急須の内も外も茶碗も湯をふりかけて暖めながら、茶を入れる。一煎め、二煎め、三煎め、と味が変わっていく。
 ふと、左側の吹き抜けを見下ろすと、そこにはスターバックスがあって、大勢のお客で賑わっていた。スターバックスと出会ったのは、1999年のシアトル。スターバックス発祥の地である。当時は1日に3回ぐらいスターバックスに入って、カフェラッテばかり飲んでいた。それは、もちろんスターバックスのコーヒーが美味しいからだが、アメリカ大陸の食文化が貧困で、飲食店は多いけれども、まともなものを食べさせてくれるところが、あまりに少ないことの裏返しでもあった。
 イギリスも食文化は貧困である。毎日サンドイッチばかり食べているようなもので、日本のコンビニ型食生活に近いと言えなくもない。だから、ますます餃子の味が舌にこたえた。アジアに戻れば、こんなにうまいものが食べられる。お茶も抜群の味がしているのに、どういうわけか、人びとはスターバックスにばかりより集う。
  1. 2005/09/03(土) 03:04:30|
  2. 食文化|
  3. トラックバック:0|
  4. コメント:0
<<ふりかえって、そして  -スコットランドの寒い夏(ⅩⅠ) | ホーム | 移築された土蔵の実測調査>>

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://asalab.blog11.fc2.com/tb.php/138-a781e665

asa

04 | 2020/05 | 06
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Archives

Category

Links

Search