前回のプロジェクト研究1&3で3班に分かれての久松山探索が決まった。わたしは同窓のノビタ君とともに、1年生のT君とM君の2名、さらに新3年生のK君とO君のあわせて4名を引率した。わたしたちの班は十時半に県立図書館に集合し、「西坂」と呼ばれるコースを登っていった。西坂は県立博物館の裏手から松ノ丸と鐘ヶ平を抜けて山上ノ丸の西側に出るコースであるが、「鳥取城跡附太閤ヶ平」パンフレットなど一般の観光案内図には見学コースとして紹介されていない。市の坂田さんやノビタ君からは、「草が生い茂っていて歩きにくい」とか「標識ロープ(黄色と黒で編まれた縄)伝いに登る」などと聞かされており、一筋縄には登れないらしい。こういう条件もあり、西坂コースに挑む我が班は「決死隊」と呼ばれた。

↑西坂登り口にある立て看板
西坂は噂どおりの辛い道で、その雰囲気は修験道に似ている。道なき道をロープを頼りに登っていく。ここのところ雨の日が多く、足場の悪さを気にしていたが、思っていたよりは良かった。ただ、落ち葉が多く、これに足をとられることが多かった。道が倒木で塞がれている難所もあった。そこはスリムな人なら倒木の下を這って抜けることができた。だけれども、私みたいに太い人は倒れた樹をよじ登って越すしかなかった。もう登るのに余裕はない。松ノ丸で「まだ半分も来ていないのか」と思い、鐘ヶ平で「あと3分の1もあるのかよ」と思うほどであったが、なんとか山頂の山上ノ丸に着くことができた。そこからの眺めはすばらしく、見通しのよさは興奮ものだった。旧鳥取市域を見渡せるのだから気分は爽快になり、疲れも吹き飛ばしてくれた。

↑西坂の道なき道 ↓風景は樹木越しでしか見えない

↑松ノ丸周辺に残る石垣
山上ノ丸で疲れは吹き飛んだけれども、石段を降って帰る元気はなかった。そこで久松山の東側を回り、長田神社に至るコースを辿ることにした。こちらのコースは整備されているのでとても歩きやすいが、一部に足場がぬかるんだ場所があるので、29日に歩く班は注意してほしい。ちなみに旧ロープウェイ頂上駅に立ち寄ることもできる。

↑西坂と違い、帰りのルートは緩やかな坂道
森のなかに椿の花を見ることができたし、他にも可憐な花が咲いている。また、石垣や瓦の破片も散見され、所々に郭かと思われるような平地も現われた。こういう収穫をさらに得ようとするならば、少し余裕を持って登るのがいいだろう。

↑山上ノ丸東側で咲く花
今回の踏査成果については、5月6日に、1年生のT君とM君がメディアセンターで整理し、文献等を収集することになっています。(某大学院生)
- 2008/04/27(日) 23:51:56|
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