智頭枕田遺跡の復元模型を智頭町役場に搬入し、智頭宿を散策し、板井原でゼミをしました。
3年生は設計演習が佳境にさしかかっている(〆切を過ぎている?)ため、残念ながら今日のゼミには参加できませんでした。そこで、4年生と院生の5人で午前10時40分に大学に集合し、まず智頭町役場に復元
模型を搬入しました。担当のKさんに模型やパネル、報告書類を渡し、お返しに智頭枕田遺跡のパンフレットを2種をいただきました。搬入した模型は
6月19日から智頭町公民館で展示されるとのことです。
その後、ゼミの時間まで先生が授業でこられないので、5人で智頭宿を散策しました。まず、お腹を満たすために「もみの木亭」でお昼ごはんを食べました。私はおすすめだという中の一つ、ぶっかけうどんをいただきました。とっても美味しかったです!!
また、「もみの木亭」は国登録有形文化財ということで、お店のおかあさんにご説明いただきました。2階の船底天井を見させていただき、座敷の窓の下の部分が開けられるなどの特徴も教えていただきました。通りから見るだけでは分からなかったのですが、庭が開けていて、とても開放的な印象を持ちました。
お腹も満ちたところで、「石谷家住宅」を見学しました。石谷家住宅は参勤交代のとき陣屋として使われた大邸宅です。ただし、現在の主屋は大正時代に再建されたものです。ともかく、大きくて立派な家なので、中に入った瞬間、太い梁・桁が目に飛び込んできて、そのサイズにびっくりしました。中をまわってみると更にびっくり! いくつも部屋や廊下があり、大きな庭には池も滝もあって、なんだか迷子になりそうに感じました。また、2階へ上がる階段は2つあり、ひとつは普通の階段でしたが、もう一つは螺旋階段になっていて、更にそこには部屋へ入るための太鼓橋が架かっていました! 家の中に太鼓橋があるなんて・・・と、スケールの大きさにただただ驚いてばかりでした。


一通りまわって土間に戻ると、良い匂いがどこからともなく漂ってきました。それにつられるようにとある部屋に入るとカフェが設けられていて、ちょうどカレーパンが出されるところでした。少し小腹が空いた頃だったので、迷わず椅子に座り、カレーパンと冷やしあめをいただきました。よく見るような揚げたカレーパンではなく、焼いたカレーパンで、ちょっと珍しいなぁと思いました。大きなお屋敷の素敵なお部屋で美味しいカレーパンをいただいていると、ちょっぴり幸せな気持ちになりました。他にも蔵を見たりと大きなお屋敷の雰囲気を満喫しました!
その後、すぐ近くの諏訪神社を見て、彫り物の細かさや紅葉の多さに驚いたり、諏訪酒造のお店に行ったりと、智頭宿をいろいろと見てまわりました。智頭宿全体から醸し出されている雰囲気に心が躍り、ドキドキしっぱなしの時間でした。
そして一路、伝統的建造物群保存地区の
板井原集落へ!

そこは携帯の電波が通じない、山の中の集落。集落につくまでの山道はひたすら杉林。途中、先生と合流して板井原につくと、川の音が出迎えてくれました。茅葺き民家が一棟あって智頭宿とは違った雰囲気があり、板井原は心が落ち着くような雰囲気の場所だと感じました。
まずは「野土香」というカフェに入り、お茶をいただきながら、先生から板井原が日本でもめずらしい「県選定伝統的建造物地区」となった背景を説明していただいたり、報告書編集の進捗状況をチェックしていただきました。仄暗い室内とすぐそばを流れるせせらぎの音が更に私の心を落ち着かせ、時間がゆったりと流れているようでした。外に出て集落の中も歩いてみましたが、さらさらと流れる川も、小さな花をつける草木も、なにもかもがのどかでした。
ところがそこでちょっとした事件が。ピヴォ君がいきなり、
「うわーっ!!」
と叫び、持っていた資料を地面にばら撒いてしまったのです!何かと思うと黒い蛇がにょろにょろ。実はピヴォ君は蛇が苦手だったのです。あまりに突然の叫び声にとってもびっくりして、その一瞬だけのどかな雰囲気が吹っ飛んでました。

その後、板井原を離れ用瀬に向かって渓流沿いに道を下り、途中にある
赤波川渓谷甌穴(おうけつ)群を見ながら帰途につきました。車から見るだけでなく、停車して川へ降りたりして、いろんな角度から自然の造形美に見とれました。甌穴とは水によって石などが回転するときに岩が研磨されてできる、丸いくぼみのことです。水の中を良く見てみると、確かにくぼみの底に小石が入っていました。小さなくぼみから、「鬼の風炉釜」と名づけられた川幅いっぱいに広がる大きなくぼみまで、様々な形を見ることができました。夏になったら是非川に降りて、素敵な景色の中で水浴びしたいです!!
そんなこんなで、大学に帰ったのは午後6時半ごろ。今日は約8時間も外で活動していたんですね。でも、その分いろんな景色を見て、体感できて、本当に楽しかったです! 身近に(といっても遠いですが・・・)智頭宿や板井原や赤波川渓谷など、こんなに素敵な場所があったことに驚きです。それぞれが違った魅力を持っているので、一日でいろんな雰囲気を味わえました。ずっとこの景色がそのままであって欲しいなぁと思った一日でした。(部長)
- 2008/05/30(金) 23:46:11|
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