
明け方まで授業の準備やら採点をしていたのに、9時代から携帯の電話がリンリン鳴る。わたしに午前中から電話できる方は、たいへん度胸のある御仁ですよ。
リンリンの主は
守山のキウリ男さんでした。一度めのリンリンは無視したんですが、2度めのリンリンには仕方がないから、出たのね。
「なんじゃ?」
と、ひと言。
「今日の午後の委員会のことなんですが・・・・」
わたしは適当になにごとかを口から発して不機嫌に電話を切り、再び眠りに落ちた。前夜、委員会の開始時間を確認し、ヤフー路線図で乗るべき近鉄電車とJRも調べている。そうすると、開始時間ぴったりに会場入りできることも分かっている。にもかかわらず、信頼されていないのだ。

下之郷の委員会は午後1時半から3時間続いた。いちばん問題となっているのは、「体験学習館」(仮称)が史跡指定地内にあることで文化庁からクレームを頂戴しているという点で、解決策についていきなり委員長からふられたので、以下のように答えた。
1)文化庁はお膝元の平城宮で大規模な仮設建物(「仮設」と称しているが、
実際は「常設」)は何棟も建設してきたので、偉そうなことを言う資格はない。
2)「体験学習館」を「覆屋(遺構展示館)」兼用と位置づければ、史跡指定地内に
建設することの意義を積極的にみとめざるをえない。ただし、環濠の遺構を
密封型建築の中で露出すると遺構の劣化を招くので、遺構上に保護層を設け、
その直上に遺構そっくりのレプリカを複製し、出土状況をみせる。そのレプリカ
の上はアクリル板で覆い、透明のフロアとすれば、面積も十分確保できる。
なんてことを、ほとんど即興でしゃべったら、そこそこ賛同を得た(ように思っている)。ほかの議題もいろいろあったけれど、ここでは省略させていただきます。

委員会のあと、調査用プレハブの前でバーベQ大会となり、短い時間ではあったが、参加させていただいた。主催は「下之郷じいちゃんず」。下之郷遺跡の整備活用をサポートするボランティアのみなさんです。いやいや、夏野菜の美味しいシーズンでしてね、サラダ菜に肉をのせ、コチュジャンを絡ませて食べるとうまいんだから。それと、エゴマがすぐ裏の畑でとれたりしてね。エゴマをキムチのニョクマムに浸したものを白ご飯に巻いて食べると韓国風なんですがね。ただ、キウリだけは相変わらず苦手でして、苦手にも拘わらず、キウリ男はまたしてもわたしの前でキウリの浅漬けをちらつかせるのであります。
キウリのことはさておき、ほんとうに、楽しいひとときをありがとうございました。

その後、京都に移動し、スーパーはくとの最終便に乗りました。半分はぐうぐう寝てましたが、残りの半分はレポートの採点に集中。なんたって、今週は最終講義でしてね。3年の選択授業は長文レポート、2年の必修授業は試験対策と全レポート返却だから、今週の準備は大変なんです。
で、
郡家の駅にとめておいたスウィフトに乗って大学まで戻ってきました。いま、最近取り寄せた
オータさんの『ウクレレ・ボッサ・ノヴァ』を聞きながら、原稿を書いています。オータさんはブラジルに滞在していたころ、毎晩ジョビンの演奏を聴いていたんだそうです。このアルバムはジョビン追悼盤で、オータさんの底知れぬ凄みを久しぶりに感じさせられました。ジェイク島袋なんかよりずっといいわ。
じつは、最近ウクレレの楽譜もいくつか取り寄せてるんですね。ジャズとかボサノバをギターで演るのはなかなか苦しいんだけれど、ウクレレならいけそうな気がして・・・・それも幻想なのかもしれないけれど、昔おぼえた「イパネマの娘」なんかを奏でているんですが、オータさんの「イパネマの娘」はほんと凄いな。ジョビンの作曲力が凄まじいのは言うに及ばす、その作曲に負けないように楽器を弾けるかどうか。えらいこっちゃ・・・
オータさんの「イパネマの娘」に比べれば、
スラッキー・ギターは楽ですね。最近はタロパッチ(オープンG)にも取り組んでいるんですが、タブさえあれば、とくになんの問題もなく弾けてしまうから。ジャズやボサノバを克服するのはどうしたらいいのだろうか。とりあえず、ウクレレからだな。決めた、しばらくウクレレに集中だ。
- 2008/07/16(水) 00:53:14|
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