昨夜おこなわれた女子柔道の決勝にアドレナリンがあふれ出た。
塚田さん、あなたの銀メダルは石井選手の金メダルよりもはるかに多くの人の胸を打ちましたよ。このオリンピックでいちばんの戦いだった。北島の2冠すら、あなたの柔道魂の前には霞んでみえるようにわたしは思った。こんな勝負をみるのは10年に1度あるかないかでしょうね。
塚田さんが残り11秒で中国選手に逆転1本負けした瞬間、なでしこJAPANが頭に浮かんだ。塚田さんの仇は必ずなでしこがとってくれる。そう確信していました。
なでしこJAPANは、グループリーグ最後のノールウェイ戦で生まれ変わり、中国戦ではその勢いを持続させて、五輪アウェイの地で開催国を葬りさった。中国人コーチの作ったサッカーチームだから、たいしたことないと言えばそうなのだけれども、体格ではるかに上回る中国を相手に、地鳴りのような応援を静まらせる快勝はみごとの一言ではないか。
日本男子のA代表や23歳以下代表は、なでしこを見倣いなさい。いま、なでしこは日本人がなすべき理想的なサッカーをやっている。わたしは、以前から、日本がめざすべきチームは
メキシコ代表(男子)だと主張してきた。小兵ながら、すさまじい運動量とプレスで中盤を支配し、速いパスワークから得点を重ねる。スキルも非常に高い。日本人と変わらぬ体格でありながら、これまでしばしばセレソン(ブラジル代表)にも土をつけている。
なでしこJAPANには、メキシコ代表のような強力な1トップはいないが、2トップのふたりをあわせて全員が走り回ってルーズボールを奪い、細かいパスワークから点をとる。デフェンスラインの押し上げは早く、セットプレーのアイデアも豊富だ。おそらく、オシムはなでしこのサッカーを高く評価しているだろう。これこそが、日本人に適したサッカーではないか。
反町はもちろん岡田でさえ、まだなでしこレベルのチームを作れていない。
なでしこはベスト4に進んだ。バドミントンのスエマエのように、ベスト4に進んでからの戦いは苦難に満ちているだろう。
なでしこのみなさん、負けたっていいよ。塚田さんは決勝で負けたけど、わたしたちの胸に深いふかい楔を打ち込んだ。そういう試合をしてください。あと2試合。メダルなんて、どうでもいいから。お願いだから、塚田さんのように戦ってください。
- 2008/08/16(土) 13:11:54|
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