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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

『中国の住宅』輪読 -今年の大学院講義

  大学院の講義と言えば、通年の「地域保全論」で2006年度に西村幸夫『都市保全計画』(2004)、2007年度前期に石毛直道編『環境と文化 -人類学的考察』(1978)、同後期にユッカ・ヨキレット『建築遺産の保存 -その歴史と現在』(2005)を輪読した。昨年は大学院担当の教員が一気に増えたこともあり、全員隔年講義が決まって、まる1年お休みさせていたいたが、今年は後期配当の「東アジア建築史」で再び輪読を再開した。講読している本は以下のとおり。

   劉 敦(田中淡・沢谷昭次訳)『中国の住宅』(鹿島出版会、1976)

 この書は、中国住宅建築史の嚆矢ともいうべき劉敦の名著『中国住宅概説』(建築工程出版社、1957)の和訳本である。原本もたしかにもっているのだけれど、どこにあるのかみつけられず、先月の北京訪問の際、リプリント版を入手した。
 訳者の田中さんは、いまでは中国建築・庭園史の大家となられたが、当時はまだ30歳の若手研究者で、京都大学人文科学研究所に入所されて3年足らずのころのはず。わたしは、そのころまだ20歳だった。まさか中国建築を学ぶことになろうとは思ってもいない。当時、吉田神社に近い博文荘というアパートに住んでいた。隣の部屋にいた先輩が中国文学を専攻していて、恐ろしい量の文献を購入し、毎晩凄まじいエネルギーをかけて漢文を読み続けておられたが、あっしには係わりのねぇことでござんして、ひたすらサッカーとギターに打ち込んでおりました。
 それがね、その5年後に中国に留学することになっちまうんですよ・・・はぁぁぁ、いまでも思うな・・・どうしてあんな人生を歩むことになってしまったのか・・・

 というわけで、わたしが『中国の住宅』という名著に出会うのは、おそらく1981年まで下るのです。本をめくりかえしてみると、まぁ、よく読んでいる。何色ものボールペンやラインマーカーがたくさん残っていて、とても古本屋さんは買ってくれないだろう。
 
 なんでこの本を選んだのか、と言うと、来年度から本格的に中国建築史の講義を大学院で始めようと決めたから。来年、どのテキストを使うのかは未定だが、中国語の原文を読む予定。そのイントロダクションとして、今年度後期は日本語で書かれた中国建築史の本を読んでもらおうと決めた。院生たちに何冊か紹介したところ、いちばん読みやすそうだということで、『中国の住宅』を輪読することになったのである。
 この講義には、院生だけでなく、一部の教員も参加しているのだが、即座にみんな『中国の住宅』の古本をネットで購入したというから、驚いた。よく買えたよな・・・わたし、何度検索しても、「売り切れ」状態なんだけど・・・ちなみに値段は原価の4倍近くまで跳ね上がっている。
 これまでの講義は、第1回「オリエンテーション」、第2回「訳者解説」、第3回「中国住宅の発展-概説-」前半 まで進んでいて、第4回は以下の予定です。輪読はオープンにしていますので、興味のある方はどうぞご参加ください。

  日時: 11月14日(金)午後2時~
  会場: 31講義室
  担当: 井出くん
  講読: 劉敦(田中淡他訳)『中国の住宅』
       「中国住宅の発展」の後半部分


  1. 2008/11/11(火) 00:00:07|
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