
これまで常呂チャシ遺跡のオホーツク文化9号住居の復元については、いちばん古くて大きな
A期の遺構を対象に作業を進めてきたのですが、実際に建設されるのは新しくて小さめのC期だということが分かりました。先生は「A期のまま作業を進めて、実施設計でC期に応用してもらったっていいのだよ」とおっしゃいましが、やはり実際に建設される遺構の復元基本設計を避けて通りたくないという気持ちが強くなってきました。それで今、C期のラフ模型を制作しています。

A期に比べると柱穴も細くて、多少不安ではありますが、屋内空間を再構成してみました。添付した写真では見えづらいかもしれませんが、仕切りを少なく変更しています。これは、「関野(克)公式」という面積算出法に基づいています。一人あたりの居住面積を3㎡と仮定して、竪穴住居の居住人数を割り出す方法です。その結果、居住人数を9.6人と推定できたため、大きな居住スペースを4つ仕切れば足りるのではないかと考えました。これは柱穴の配置ともよく対応していると思います。
上屋については、A期で採用した4脚構造をここでも採用しましたが、屋根の面積も小さいので、A期で2組使った4脚を1組にするバージョンも屋根の片側に試作してみました。4脚1組の場合、母屋桁のスパンが最大6メートルになる箇所が出てきたので、構造は不安定であり、やはりA期と同じように4脚を2つ並べるほうが意匠・構造とも良いだろうと個人的には考えています。みなさまはどうお考えでしょうか? (黒帯)
- 2008/12/28(日) 00:12:31|
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関野公式はちょっといまでは使えないと思いますが、平面の考え方は悪くないでしょうね。4脚2組は構造的に強い一方で、4脚1組の構造はシンプルでよい感じがします。どっちがふさわしいか、分からないな・・・
- 2008/12/27(土) 21:54:47 |
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- asax #90N4AH2A
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