今日のドライブはジャズギター・シリーズ。ビレリ・ラグレーンの『スタンダード』からはじまって、グラント・グリーンの『抱きしめたい』、ジョー・パスの『
アイ・リメンバー・チャーリーパーカー』、バーニー・ケッセルの『ザ・ポールウィナーズ』の4枚を聴き終え、『ライブ・ベック3』冒頭の「ベックのボレロ」が鳴り始めたころ、大学に着きました。いずれ劣らぬ名盤ばかりで、あんまり長旅に感じなかったな(体調が悪いときはひどく長く感じるんですがね)。
「ベックのボレロ」って、ジミー・ペイジの編曲なんですよね。ライブでこの曲からはじまったら、いきなりガビ~~ンってきちゃうわさ。カッコいいわ。ボレロとか
カノンとか、こういう古典をロックするときのヨーロッパのギタリストってのは、どんな気持ちで弾いてるのかなんて考えたりしてね。寺内タケシが「
津軽じょんがら節」弾いてるようなもんなんだろうかな・・・ともかく、カッコいい。
さてさて、グラント・グリーン、ジョー・パス、バーニー・ケッセルについては、みなさんよくご存じでしょうが、ビレリ・ラグレーンはこの3名に比べればまだマイナーでしょうね。わたし自身、よく知らなかったんですが、ユーチューブで「Bireli Lagrene」を検索すると、まぁたくさんの映像がでてきます。もともとジプシーの血を引くフランス人だから、
ジャンゴ直系のジプシー・スィングもお得意ですし、若いころは
ジャコとツアーもやってる。アル・ディメオラ、ラリー・コリエルと組んだ「スーパー・ギター・トリオ」もあります。

いちばんおもしろかったのは、フランスのTV番組でジョン・マクラフリンとギグしてる映像でした。曲は「ブルー・イン・グリーン」。ご存じ、モードの代表曲ですが、アコギのラグレーンがリズムとアドリブを引っ張っていくんだけど、マクラフリンがそれをちょっと呆然としたような笑みを浮かべてセミアコでサポートするんです。この微笑みは何なのか。決して悪意を隠した嗤いではありません。好意に満ちた笑みです。謎を解くヒントは、ジョン・マクラフリン・トリオの「ブルー・イン・グリーン」を聴いてみればみえてきます(もちろん別の映像ですよ)。よくもまぁ同じ曲で、これだけ解釈が変わるものだとわたしも思うし、たぶんマクラフリンも思ったんじゃないでしょうかね。で、どっちかっていうと、ラグレーンのほうが良いわ、とマクラフリン自身が脱帽してるんじゃないかって。だから、微笑んでるんじゃないでしょうか。ともかく、いつも真面目なマクラフリン先生が、柔らかいやわらかい笑みを湛えているのが印象的なギグの映像です。
このように、ビレリ・ラグレーンというギタリストは、ジプシー・スィングもバップもモードもフリーもフュージョンも何でもできちゃうわけですが、今日、車の中で聴いていたアルバムは『スタンダード』ですからね。ジャズのスタンダード・ナンバーに真っ向から挑んでいる。凄い切れ味のプレイですよ。ぜひお聴きください。
大学に戻って演習室で郵便物の整理してたら、エアポートが「はい、これ、ノビタさんからの誕生日プレゼントです」って、おしゃれな紙袋くれまして、みると、中にグラッパが入ってる。
「まぁな、何万円もするグラッパなわけないよな・・・3000円ぐらいかな??」
なんて言葉が口から漏れた2分後に「グラッパいかがでした?」というメールが入って、なんだ、どうした、このやろうと、正直、ややうろたえていたところ、その5分後に隣の部屋からノビタがあらわれました。で、
「ぜ~んぶ、聞かせていただきましたよ・・・3000円ってこた、ないですから」
ときた。
「おまえ、何しにきたん?」
と訊くと、
「誕生日のプレゼント、もってきたんですよ」
大晦日に書きましたが、年末にノビタから「
誕生日プレゼントにグラッパさしあげたいんですけど」って電話があったんです。でも、もう奈良の家に籠もってたもんで、「演習室においといとくれ」と頼んでたんですが、じつにうまいタイミングであらわれましたわね。さすが、
伊賀の下忍だけのことはある・・・
どうもありがとう!
学生たちと、学業始めの祝杯に、ぐぃっ、といかせたいただきます。
- 2009/01/06(火) 23:51:37|
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