
大学の近くに美味いラーメン屋があるという話を聞かせてくれたのは、「限界集落」チームの1年生、Hくんだった。名前どおりHな男で、「自分の双子の弟が大阪にいるんですが、歩く生殖器と呼ばれているんです」なんて、女子学生の前で平気で口にするんだから、もちろんわたしと気があわないはずはない。
Hくんは会う度ごとにラーメン臭い匂いを発している。かれは、その、大学近辺で一番美味いと評判のラーメン屋さんでバイトしていて、日に2回はラーメンを食べるのだという。プロジェクト研究2
発表会前日の練習を終えた夜、Hくんにそのラーメン屋さんに連れてってもらった。鳥取工業高校の門前にある「鳥人」というお店で、行列ができるとまで言われている「アゴだしラーメン」を注文した。
大学に戻って、H君が「美味かったでしょ?」と訊くから、「あぁ、美味かったよ」とは答えたのだが、いつもひと言多いのがわたしの悪いところでして、「でも、博多のアゴだしにはかなわないね」と付け加えた。かれは「えっ」という顔をして、目をシロクロさせた。

昨年末の九州調査の最終日、博多での列車乗り換え時間を潰すために「那の福」というラーメン屋さんに入ったんです。そこで、博多名物の豚骨スープではなく、アゴだし醤油ラーメンを注文したところ、これがもの凄く美味かった・・・店の表示によれば、「アゴ(飛魚)を中心に十種類の魚介系スープと肉系のダブルスープ」と書いてある。いちばん上の写真がそのラーメンですが、見た目以上にあっさりしていて、ラーメンを食べた後、血液を濁らせるような感覚がまったくなく、驚いたんです。
で、博多駅でお土産を買うにあたり、なんとかアゴだし系列のラーメンを買って帰ろうと血眼になって探し当てたのが、下の「博多大名あごだしラーメン」。これを奈良にもって帰って、家族に振る舞うとすこぶる評判がよろしい。スープは「那の福」のそれよりさらにあっさりしていて、限りなくうどんの和風スープに近いのですが、しかし、うどんではなく、ラーメンを食べているという食感は強く残ります。で、またたくまにお土産は捌けてしまい、ネットで検索して、楽天からまた1箱(10袋)取り寄せました。次回は楽天を経由せず、直接、製造元に通販を依頼しようかと思うほど一家の評価が高いラーメンになってしまいました。

というわけで、Hくんには悪いけれども、わたしは「鳥人」の味には満足できなかった。現在のところ、他県に出しても恥ずかしくないハイレベルのお店は、そうだな・・・「たかや」と「ダウラ」と「昇龍」と・・・「飛鳥」ってところでしょうか。あくまで、わたしの独断的な評価ですが。
そうそう、板井原の「
火間土」も忘れちゃいけませんね。あんなに人間的な味がするお食事処はちょっとないもの。
- 2009/01/29(木) 04:58:29|
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