私立大学というのは、山のように入試があるんですが、ふだん夜型の生活を送っているわたしには、入試当日の朝の集合時間が早くて時間調整が大変なんです。これはもう前夜に飲むしかない。飲んで酔っぱらい、早めに寝るのです。今回は「
飛鳥」に行ったんですが、カウンターの向こうに若い女性がいるので、びっくりしてしまいましたよ。8年鳥取にいて、「飛鳥」のカウンター越しに若い女性をみたのは初めてでしたからね。でも、顔をちらりとみたらすぐに分かった。大将と女将のDNAが共存してます。なんでも、初めて長期の有給休暇をとって帰省し、10日ばかり出勤しているとのこと。
飛鳥がいちばん美味しいのは冬です。蟹もよいけれど、わたしが愛してやまないのは
子持ち鰈の煮付けでして、この日もまた注文したのですが、でてきたのはいつもの鰈ではなかった。「子持ちの石鰈」でして、うぅぅぅ~ん、絶品でしたね。石鰈については、子(卵)をまぶした刺身も上品な味をしてまして、へぎ蕎麦のような爽快感がある。でてきた煮付けは、刺身の肉を取り去った頭のあら煮に卵を付けたもの。石鰈の卵は粒子のように繊細で舌触りがよく、頭の骨のまわりについた肉のにゅるにゅる感ときわだって対照的。キープしている芋焼酎のアテにするのがもったいないくらいで、上質の白ワインとあわせれば極楽だったでしょう。大将も言ってましたが、冬の石鰈は山陰の「隠れた美味」ですね。

そこで、はたとギターリサイタルのチラシに気が付いた。どうやら主催者の「ギターアンサンブル・アミーゴ」のメンバーが常連客のようでして、チラシをごっそりおいてったらしく、それを頂いて返ってきました。
ご覧のとおり、「世界の山下」が
4月25日に来鳥し、
鳥取市文化ホールでリサイタルを開きます(12時半開場、13時開演)。山下和仁は、少なくとも3回このブログに登場してます。一度めは「
展覧会の絵」について触れ、あらゆるジャンルを総合して技術的には「世界最強のギタリスト」だと絶賛したように記憶しています。2回めは京都のライブハウスでアコギスト2名のライブを聴いたあとの口直しにしたバッハ「
無伴奏ヴァイオリンソナタ&パルティータ」が9号線くねくね運転のよき目覚ましとなったこと、3回めはそば切り「たかや」で聴いたバッハ「
無伴奏チェロ」のことだったはずです。
チラシの裏面をみると、今回の演奏曲目は「
無伴奏チェロ組曲第1番」「アメイジング・グレイス」「グリーンス・リーブス」「鳥の歌」などスタンダードな選曲になっているようでして、おそらくクラシック・アレルギーの方でも大丈夫でしょう。どのようなジャンルであれ、ギターを志す者、山下和仁がそばに来ているのに聴きに行かないとしたら大損ですよ。入場料は一般2500円、学生1000円。格安というレベルをこえて、「信じられないほど安い」ではありませんか! 山下和仁がこんなに安くてよいのだろうか?
じつはいま埼玉にいるんですが、さきほどまで聴いていた脅威のライブは、A席で15000円でしたからね。ロックのジェフ・ベックか、クラッシックの山下和仁か、と言えるぐらいのギタリストですよ。
ギターに興味をもっていない方も、欺されたと思ってぜひ聴きにいってください。
癒し系の「緩い」演奏も結構だけれど、個人的には、ガチンコ勝負の本気の山下和仁を視たいですね。
- 2009/02/23(月) 00:04:24|
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