さきほどまで、椎名誠さんの講演を11講義室で聞いていた。「異文化から再発見する日本」というテーマで、内容はもちろん環境問題と深く関わるのだが、根本にあるのは文化人類学的な視点であった。本学および鳥取県の環境関連部局には、本日の椎名さんが話されたような「文化からみた環境」という視点が欠落している。文化の中にこそエコロジーが潜んでいる、ということを、わたしやI川講師(政策学科)は口を酸っぱくして主張しているのだけれども、学内外に理解者が少ないのが現状であって、本日の講演はその点でたいへんありがたいものであった。
そもそも、なぜ椎名さんが来学されているのかというと、第2回全国高校生環境論文TUESカップ論文発表会の表彰式をうけて「特別講演」をおこなわれたものである。ちなみに高校生諸君の論文もみな素晴らしく、とりわけ最優秀賞の管野宏和くん(愛媛大学農学部附属農業高校)の論文は、実家での農業実体験に基づくオリジナリティの高い作品で、審査の段階からわたしも注目していた。ボカシという微生物肥料による土壌回復が作物を蘇生させ、昆虫や小魚などを呼び戻したことを菅野くんは熱く語ってくれた。
ところで、「なんだ、おまえ、断筆宣言してたんじゃないのか?」と思われるだろうから弁解しておくと、昨日ヘビーな会議があったため、S社の原稿が55枚のところで数日間ストップしてしまったもので、ちょっとひと休みして、またこれから続きを書きます。だから、またしばらくブログには登場しません。
学生諸君、穴を埋め続けてくださいな。
- 2005/10/09(日) 16:29:36|
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