
6月18日(木)。東京や沖縄などでは豪雨で大変な被害が出ていますが、鳥取では暑い日が続き、それによって川の水が少なくなり、水不足が懸念されています。そんな季節になりましたが、加藤家修復プロジェクトは暑さに負けず、頑張っています。
さて、4月から約2ヶ月にわたり修復・復原活動を続けてきたしてきた加藤家のカマドですが、前回(11日)に完成の一歩手前まで手が届きました。しかし、板間の框が外れてしまうアクシデントが発生し、作業は中断してしまいました。そこで、昨日報告したように、今週の月曜日に魯班営造学社2名を中心にゼミ生4名が補助し、板間床構造の
補強工事をおこなました。これで、板間の上にカマドを乗せても構造的なアクシデントが発生する不安はなくなりました。

今回のプロジェクト研究1&3も前回に引き続き、全メンバーが加藤家で活動しました。作業工程は以下のとおりです。
Ⅰ)土台設置班 前回は板間の隅に土台を設置したが、板間の構造に大きな影響を与えることがあきらかになり、また、「石のナガシと石のカマドがセットで明治期の台所増設期に持ち込まれた」可能性があり、その歴史的意味から当初位置に設置することにしました。土台を設置し終えたら、土台の上に元々敷かれていた土を撒く。足りなければモルタル用の砂を使う(この工程は、カマド本体を安定させる意味がある)。
Ⅱ)カマド本体修復班 前回モルタルで接着、充填した部分に炭などで着色し、乾燥したモルタルが目立たないようにする。土台の設置完了後、土台の上でカマドを組立て、空隙部分などについては、モルタル・セメントペーストを用いて接着・充填する。
Ⅲ)建具調査班 建具の設置、内法・建具の寸法の調査をする。余裕があるようなら、建具を今後どう加工すれば良いのか、補足調査もおこなう。早く終わるようなら、式台の残りの部材について実測する。(実際には他班の活動記録をとる写真撮影係になりました、先週も、今週も)
Ⅳ)蕎麦挽き 先週1年生が蕎麦打ちについて発表したデータに基づいて、蕎麦の実をコーヒーミルで攪拌してみる。
Ⅴ)プレゼンの目次 自分たちが考えてきたプロジェクト研究発表の目次をそれぞれ発表する。先生の指導をうけ、目次を完成させ、発表担当を決める。
第10回プロ研はカマドが原位置に復原され、蕎麦の脱穀製粉にも成功した記念碑的な一日でした。カマドの完成はもちろん嬉しいですし、蕎麦殻から分離されたソバ粉からどんなものになるのか、いまからとっても楽しみですね。
さて本日の活動ですが、はじめに前回同様、加藤家縁側で作業工程を説明し、作業に移りました。土台設置班とカマド修復班は完成を目指し作業を進め、建具調査班は先週と同様人数が不足したため、土台設置班とカマド本体修復班の記録写真を受け持ちました。活動の感想については、後日、カマド本体修復班は2年生、蕎麦班は1年生が報告してくれます。(黒猫)
- 2009/06/23(火) 00:08:36|
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