
どーも、就職活動に汗を流しているガードです。25日のプロジェクト研究1&3「古民家のリサイクル-カマド復元と蕎麦打ち-」第11回の作業分担は以下のとおりです。
1.カマド火入れ班 ①カマドで実際に火を焚きひび割れなど起きないか確認
②七輪でも同様の確認をする
2.古代米班 ①「
歩け、あるけ、アルケオロジー」で作った弥生土器を使い、古代米をカマドで炊く
②白米と古代米を8:2の割合で混ぜ、洗米。
③洗米後、土器で煮る。
④1時間ぐらいで完成
3.そば練習班 ①そばの殻をすり鉢を用いて粉にする
②市販のそば粉を使い実際にそばをつくる
③そば粉と小麦粉をふるいにかけ、混ぜ合わせる
④混ぜ合わせたものに水を加え全体に水が馴染むように手で練る
⑤まとまってきたら体重を使いつやがでるまで練り込む
⑥つやがでたら円盤型に手で均一に延ばし打ち粉をふるい麺棒で延ばす
⑦麺棒で延ばし四角形の形に延ばせたら打ち粉をふるい折りたたむ
⑧折りたためたら端から切る
⑨沸騰したお湯に入れ1分間茹で、水で洗い完成
4.建具・式台調査班 ①建具調査は前回に引き続き建具を出し、元の場所にはめる
②建具が元の場所にはまらなかった場合は実測をする
③式台調査は魯班営造学社技術員2名が主体となり実測調査
5.パワーポイントの作成 ①1・2年生は各担当作業が完了したら、今までの写真のデータをPCにダウンロード。
②各分担予定のパワーポイントを作成開始!

「魚肉ソーセージ風」ざる蕎麦! 先週完成したカマドを早速使ってみようということで、そば作りの練習と古代米を炊いてみる事になりました。カマドの火入れを2年生I君と1年生A君が担当し、古代米(「八雲立つ風土記の丘」提供)を2年生Y君と1年生N君が担当し、そば作りは2年生T君と1年生H君が担当しました。
カマドの火入れは、そば・古代米の調理にとって最初の重要な工程です。この作業では炭を上手く使い火力を上げるのがポイントになってきます。はじめは、なかなか炭に火がつかなくて悪戦苦闘していた2人でしたが、部長さんのアドバイスにより最初は小さい炭に火をつけ、徐々に大きな炭に火を移していきました。この時、問題が発生しました。なんと、アシガル君が接合した七輪の接着部分に火がつき異臭を放っていたのです。これには、その場にいた全員が鼻を曲げていました。
古代米の炊飯は一昨年の「歩け、あるけ、アルケオロジー」で試みているのですが、前回はイロリや野外の焚き火に弥生土器を立てていたものを、カマドに立てることになります。まず、白米と古代米を混ぜて、洗米します。その後、土器に混ぜ合わせて洗浄した米を入れて水を加え、火入れした一方のカマドに土器を立てました。あとは1時間ほど待つだけ。
そば作りはまずそば殻を粉にする作業からはじめました。しかし、この作業は悪戦苦闘のすえ失敗に終わりました。すり鉢やコーヒーミルを使っても、蕎麦殻は粉にならないのです。これは粉にするには昔ながらの石臼を使うしかないのでしょうか。

すぐに気持ちを切り替え、そば作りに挑戦しました。まずそ、ば粉と小麦粉を篩い、混ぜあわせて水を加えていきます。二人のチームワークでなんとかまとめる事に成功しました。次の工程は生地をのばす作業です。この工程は思いのほか難しく、均一の厚さで四角に延ばさないといけないのですが、なかなかうまくいかず、厚さが不均一で、三角みたいな形になってしまいました。まぁ、初心者だからしょうがないということにして、次の折りたたんで切る作業にうつりました。この作業では、たたむ際に打ち粉を十分にまぶさないといけません。なんとか生地をたたんで、包丁で麺に切り分けました。しかしこの時、あとでおきる悲劇に誰も気づくことはなかったのです。
火入れ班はカマドに大鍋をのせてお湯を沸かしていました。そばをお湯に注ぎ込みたいのですが、お湯はなかなか沸騰しません。隣では古代米を1時間以上炊いていたのですが、一向に出来る兆しもなありません。2年生Y君が一生懸命火力を上げようと頑張っていました。蕎麦を茹でるお湯の方は、手馴れた手つきで2年生I君が火力をあげようとしているのですが、予想以上にお湯は沸いてきません。しばらく待ってなんとかお湯が煮立ってきたので、私は「もう入れても大丈夫かな」と指示し、蕎麦麺をお湯に入れてしまったのです。その直後、教授が様子を見に来られて一言、「駄目だ、こりゃ、お湯が全然沸騰してないじゃないの!?」と私は叱られてしまいました。やはり火力が弱く、蕎麦を入れたことでお湯の温度が下がり、下がったまま沸騰しなくなってしまったのです。

それから十分以上煮立てて、ざるに麺をとりあげて試食することになりました。まず、教授から。そして、学生が次つぎと試食・・・・反応はほぼ同じでして、みんな麺を汁につけて口にいれた瞬間、「プッ」という音を唇から発し、しかめっ面になってしまうのです。

教授の表現を借りますと、その麺はまるで「スイトンか魚肉ソーセージ」のように厚みを帯びていて、口に入れて噛むと、外側は柔らかいのですが、内側は粉化してしまっているのです。原因は二つあると思われます。一つは湯の温度が低かったこと。もうひとつは、蕎麦をたたむ際に「打ち粉(小麦粉」をたっぷり使わなかったことです。打ち粉が少なかったので、上下の麺がくっついて魚肉ソーセージほどの厚みをもってしまい、内側まで湯熱と水分が届かなかったのです。
残念なことに、この日の蕎麦を美味しいと言ってくれた人はひとりもいませんでした。いや、ひとりだけいたぞ・・・この時一人のヒーローが現れたのです。他の人は「不味い!」と連呼するのに、ただ一人美味しいと言い、どんどん食べていきました。その後、古代米も「美味しい」と言い、おかわりまでして食べてくれました。出雲出身だから蕎麦にはうるさいはずなんですが、よほどお腹が減っていたのでしょうか?? アシガル君はA君に無人島でも生きていけると言っていました。まわりの皆が頷いたのは間違いありません。その後、そばをもう一度茹でなおして何とか完食できました。
来週は今回の火力・打ち粉の失敗を踏まえて、1年生、2年生、3年生、4年&院生の4チームで、蕎麦粉と小麦粉の比率を変えながら麺を打ち茹でて、その味を勝負することになりました。審査員は魯班営造学社の3名(教授、ピヴォさん、ナオキさん)です。
さて、三つ星を獲得するのは、どのチームとなるでしょうか!? (ガード)
- 2009/06/30(火) 00:08:45|
- 食文化|
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