隠岐出雲巡礼エピローグ1 「岡野某とザ・ラバール」という
バンド名をご存じの方は、そうとうな通ですね。このブログの強烈な愛読者以外、このバンドのことは知らないはずです、ぐふふ・・
ザ・ラバールのラバールというのは松江にあるカフェの名前で、いまは倉吉におるというヤッサン2号が2年前に短期間フロア係を務めていたお店です。要するに、スタバの地方バージョンですね。
7日(金)、平田の鰐淵寺から安来の清水寺に移動する途中、ラバールで昼食をいただきました。

ラバールの目の前には国史跡「田和山遺跡」があります。6月15日に燻蒸時の失火で焼け落ちた土屋根住居をついにこの目でみたのです。火災時の状況については
6月22日のブログを参照していただきたいのですが、思っていたほど焼けていないですね。やはり酸欠による蒸し焼きの状態で、とくに壁板の半分はまったく炭化してませんでした。妻木晩田のほうがはるかによく焼けています。よく焼けて炭化しているほうが遺跡としては「残り」が良いことになります。焼けていない材は長い年月のなかで土壌化してしまうので、たとえば1000年後に遺跡として検出されると、なんの痕跡も残さない。
この住居はこの先どうなるのか心配していましたが、火災保険に入っていたのと、ボランティアのみなさんが再建に協力するとのことで、そう遠くない将来に往時の姿を回復するのではないか、という期待を抱きました。もちろんわたしも協力しますよ。
昨日のレポートの最後に、「建築が脇役となって特殊な場所性を強調するほうが聖性を顕示できる」という結論が示されていました。それはなにも山岳密教の空間だけに限られたことではありません。田和山もまた「山」であり、復元建物が添景となっている今の状態こそが最善であるとわたしは思っています。
聞けば、田和山は花火の眺望ポイントとして人気を誇っているそうです。田和山から宍道湖を望む景観は絶景ですね。その景観が「松江の宝」であることに、一人でも多くの市民に気付いてもらいたいものです。

- 2009/08/18(火) 12:58:49|
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