
おひさしぶりです。3年生のTO.YOです。ブログを書くのは本当に久しぶりです…。このたび、突然ですが、改名する事にしました。今日から「きっかわ」とお呼びください。…実はTO.YOってよく打ち間違えるんです…。今日はきっかわが火曜日ゼミ(10月27日)の活動内容をレポートします。今回のゼミは先生がご不在で、院生のお二人が代役を務められることになりました。主な活動は…
・各自成果物のチェック
・建具の打物の古色塗り
・門の素屋根の建設
・土台の石詰め
です。加藤家到着後、順番に成果物のチェックを受け、それ以外の人でそれぞれ分かれて他の作業を同時進行で行うことに。チェックは4年生の方がたから始まったので、そのあいだ私は古色塗りに挑戦。(後述)
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◆チェック
さて、いよいよ自分の番…。現在のところ私は、加藤家修復プロジェクトにおける「ローコスト修復」を凝縮したポケットハンディ・マニュアルの編集を主に担当させてもらっています。修復の専門家ではない方でも楽しく読めて参考になり、修復の現場でポケットから取り出し方法を確認したり、読み返したりできるようなサイズで…というのがこのマニュアルのコンセプト。チェックには作業進行を見ていただいている部長さん&黒猫さんも。

そして緊張のラフ:第1稿のチェック…
掲載する項目は大体決まってきたので、今後はそれをどう関連付け、どんな順番で見せていくか。項目は出てきたが、一番肝心な「メイン」のアイテムは何なのか(今回ならローコスト)がまだ自分の中ではっきりしていなかったため、軸が定まっていませんでした。メインが定まり、項目が関連付けられてきたら、おのずと順番もできてくる…。
色々な雑誌等を見ると、写真と文章のバランス、余白の取り方などとても参考になるよ、とアドバイスいただいたので、さっそく探してみたいと思います!
◆古色塗り
チェックの前後に挑戦していた古色塗りは、打物の新材に古色を塗り、古い材と新材で違和感が出ないようにするのがミッションです。

打物は、前回のワークショップで建具に施したもの。職人さん方が作られていた、建具と柱の隙間を埋めるのものです。左の写真で言うと、板戸の右側にうちつけられているのが打物。
↓の写真は、古色塗りに使う柿渋を撮ったものです。赤褐色半透明の液体で、結構強いかおり…。
ところで臭いが強烈だろうな…と思うものを見ると、つい思わず臭いをかいでしまいますよね。よくやってしまいますが、あの臭いをかぎたくなる衝動はなんなんだろう…。

それはさておき、いざ、柿渋を水で薄めて(水:柿渋=1:1)、刷毛で木材に塗る作業のスタート。畳の上で液体を使うのは大変そうなので、打物は、なるべく外して塗ることにしました。建具との接着面は塗らなくていいので、そこに取り違えのないように番号を書き込み、接着面以外の3面にしっかり塗ります。しばらく乾かして(数時間ほど乾かすと良いそうです)、乾いたらもう一度重ね塗り。柿渋自体は濃い色でしたが、薄めていることもあり塗るとそれほど濃くなく、何度か重ねました。完全に同じ色にするのはなかなか難しかったですが、だいぶん目立たなくなりました!

(左:古色塗り前) (右2つ:古色塗り後)
なかなか良い色になりました…!

◆素屋根の建設

ガードさんが卒業制作をされる加藤家裏門のための素屋根の架設もこの日の重要なミッションの一つでした。素屋根というのは、建設中の建物などを保護するためのもので、完成後には取り払ってしまう仮の屋根のことだそう。裏門の制作の場合、冬場に雪が降っても作業するのに困らないように架設するとのこと。門を覆うように作るので、規模が大きいんですね…。
真っ暗な中、作業終了(でも、未完成)!
日が落ちるのが早くなりましたね…。
◆土台の石詰め

「床下にもぐる女たち」が活躍したのは2006年のこと。あのときの主役は部長さん(とOGのヒラさん)でしたが、いまは同期のナオキさん&ピヴォさん(魯班営造学社)がこの役を受け継いでいます。加藤家の土台のうち、石詰めがなされていない床下の石詰め作業を、魯班のお二人は文句も言わず黙々とこなしていきます。私はまだ床下にはもぐったことがないのですが、いつか続・床下にもぐる女たちになるやも?乞うご期待…(?)
さて、すべての作業が終了した頃には、すっかり真っ暗になっていました。本当に日が落ちるのが早いです…。空気もどんどん冷たくなりますね。ただ、やはり建具の効果、絶大なんですね!雨戸と建具を閉めると、部屋の中がだいぶ暖かかったです。
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本日の加藤家住宅修復プロジェクトはこれにて終了。来週は懐中電灯を自ら携えていこうかなあ、と思う、きっかわでした。(環境デザイン学科3年 TO.YO 改め きっかわ)
- 2009/10/31(土) 00:16:52|
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