六弦倶楽部第11回練習会 1部「唄とともに」 つけ爪を終え、修理されたVANのギターを受け取って、午後2時ころ鳥取空港あたりを走っていた。米子水鳥公園で開催される「コハクチョウとギターの夕べ」の開会は午後4時。間に合うだろうと思った。
結果は遅刻である。日吉津から皆生温泉を経由したのが大間違いだった。渋滞がひどい。信号は数知れず、水鳥公園に着いてもうろうろするばかり。

水鳥公園の第1駐車場にいったん停車したが、ネイチャーセンターらしき建物はなく、橋をわたって第2駐車場を・・・こえてしまい、車をUターンさせたその瞬間、冠雪した大山が車窓に映った。ここで平常心を取り戻した。前夜、深夜に中国縦貫道を疾走していたとき、「米子道、積雪のため通行停止」の標示をみて仰天したが、鳥取自動車道では霙(みぞれ)に襲われ、山陰の冷え込みに畏れをなした。一夜あけて快晴ながら、気温は低い。しかし、冠雪した大山の美しさは喩えようがないほど素晴らしく、すでにして遅刻していたのだが、葦原の向こうにある雪山の写真をどうしても撮りたくなって車をとめた。ネイチャーセンターに向かう途中でも、まだわたしはシャッターを切り続けていた。まるで
ヒマラヤのようではないか。
ネイチャーセンターの舞台に上がると、すでに月太郎さんがマイクの前に腰掛け、愉快なトークをしていた。そして、「
生活の柄」を独唱しはじめた。わたしはコーラスの部分を口ずさみながら、ケースをあけてフラットマンドリンをとりだした。

月太郎さんから高田渡の「ブラザー軒」と「
夕暮」の楽譜が3週間ばかり前に郵送されてきた。しかし、恥ずかしいことに、その楽譜を開く余裕はまったくなかった。まともに譜面をみたのは当日の午前4時すぎ。眠る前である。フラマンを取り出して、伴奏のイメージをふくらませようとするのだが、うまくいかなかった。「夕暮」はこれまで2度伴奏した経験がある。前2回の伴奏が良かったとは思っていなくて、なんとかもう一ひねり二ひねりしたいと思いながら、良い間奏のフレーズがでてこない。「ブラザー軒」に至っては悲惨である。キーDというのは、マンドリンの天敵ではないだろうか。A#の音が6フレットなのですよ。これがとても使いづらい。ソロでもコードでも、この音をなんとかしないと、まともな伴奏にならない。そのことが、当日未明の短時間練習であきらかになり、わたしは動揺を隠せなかった。どちらも3コードの曲なのですよ。しかし、難しい。とくに「ブラザー軒」のコード進行がどうもよく理解できない。間奏はね、コードが多いほうが助かりますね。いろんなコードの構成音でごまかせば良いのだから。3コードの曲はどうしたらいいのか。基本的にブルーグラス・スケールを使えばよいのだろう。あとはシンクロだろうな。結構、ジャズのソロの取り方と共通しているんじゃないかな・・・だから難しく感じてしまうんだろうな・・・

さて、いよいよ本番。月太郎さんがボーカルとギター、わたしがフラマン、門永さんがスライドギターです。体調は最悪。2時間半を超える渋滞運転で全エネルギーを消費してしまい、体中に乳酸が充満している。楽器の状態も最悪。チューニングがさっぱりあっていない。マンドリンや12弦ギターのチューニングはリハーサルでしっかり共鳴させておかないといけませんね。わたしは月太郎さんが「ブラザー軒」を歌い始めてからしばらく、ずっとチューニングをしてました。情けない話です。
月太郎さんの伴奏を何回かさせていただきましたが、今回の出来は最悪でした。ほんとうに申しわけありません。ぜったい、捲土重来ですから。また、よろしくお願いします。(続)
- 2009/11/07(土) 00:28:03|
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