
11月2日から始まった「卑弥呼」騒動といいますか・・・「纒向」騒動・・・研究室ではすでに過去の出来事となって、各スタッフは本来の仕事に戻っておりますが、復元研究の第1ステージにピリオドをうつ『アエラ』12月14日号が7日(山陰では8日)に発売されました。
表紙は秋吉敏子の旦那、ルー・タバキンじゃなかった、イケメンの玉木宏でして、目次には、な~んと、
卑弥呼は「奈良」にいたの大見出し。さらに52ページをめくれば、
卑弥呼が住んだ「太陽と水」の宮殿
-精密CGで邪馬台国の中心部を再現-の記事。ごっつう大きなCGが紙面を占拠しております。ここから4ページは「纒向=邪馬台国」派の記事でして、55ページには「『卑弥呼の宮殿』大胆に復元」のコラムがあり、ASALABの復元方法が紹介されています。今回は私のたっての希望で「青谷上寺地遺跡の建築部材による復元」であることを強調していただきました。
56~57ページは「吉野ヶ里それでも徹底抗戦の理由」の見出しで、「北九州=邪馬台国」派の反論がずらりと並んでおります。どういうわけか、九州派が反論するページにもASALAB制作の大きなCGが掲載されております。わたしは、邪馬台国の所在地について一定の主張をしたことはありませんが、九州説の論客の顔ぶれをみるだけで「駄目だな」と思いますね。名前だけは知られているけれども、考古学者とはとても言えない人たちがヒステリックに反論しているだけ。「魏志倭人伝との整合性がなにより重要だ」なんて、中国史を知らない素人の発言としか言いようがない。倭人伝の記載が正しいのか否か、その史料批判こそが重要なのであって、記載を「事実」として、あるいは「前提」として受け入れていること自体、「歴史学が分かっていません」と吐露しているようなものでしょう。
以上、6ページにわたる特集に掲載されている大判の復元CGは、これまで
朝刊や
夕刊に公開してきたものとはまったく異なる最新バージョンです。
ぜひともお買い逃しなきよう、本屋さんにお立ち寄りください。税込み380円。安いね!

↑それでは、アエラには未掲載のサービス・ショットを1枚。もちろん転載はみとめられませんので、ご注意ください。
- 2009/12/09(水) 00:21:51|
- 研究室|
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拝見いたしました。
紙面いっぱいのCGはやっぱり迫力がありますね。
また、青谷上寺地の部材を直に見ている分、感動もひとしおです。
是非部材とセットで見ていただきたいですね。
先生をはじめ、皆さんお疲れさまでした。
- 2009/12/07(月) 20:31:50 |
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