
メリークリスマス!
みなさまはどんなイブを過ごされたでしょうか?
今日は、お久しぶりのガードが加藤家住宅裏門復元の進捗状況をレポートさせていただきます。
林業試験場での製材 12月16日(水)。裏門の建築部材となる木材を製材するために、ナオキさん、黒猫君、ガードが河原町の林業試験場に行ってきました。11日(金)に学内で池田住研社長さんとのミーティングした際、「墨入の前に製材しなければならない」とアドバイスをいただいていたからです。じつは学内のインテリア工房で製材を予定していたのですが、機材が十分でないという指摘をうけ、林業試験場で製材することになったのです。急なことでしたが、先生には文書を作成していただき感謝申し上げます。
林業試験場に到着して職員の方々に挨拶し、ただちに木材をトラックから積み降ろす作業に移りました。最初は手作業をしていたのですが、フォークリフトでヒョヒョイっとあっという間にトラックから降ろしていただきました。その後すぐさま製材が始まりました。大きくカットする材には機械丸ノコ、少ししかカットしない材には自動カンナを使って製材をします。機械丸ノコを私達が扱うのは危険なので補助を担当、自動カンナはカットする厚さを設定していただき私達で挑戦させていただました。
まず機械丸ノコを使い、大きくカットしていきます。ここでは私とナオキさんが補助をします。「芯、赤身を残して加工してください」とお願いしたところ、試験場の職員さんは「お安い御用」と言わんばかりにすぱすぱと切断していきます。大きくカットした後、自動カンナを使って仕上げの微調整をして大きい木材の製材が完了です。

次に少ししかカットしない木材を製材していきます。はじめに少しお手本を見せてもらって、実際に私達も作業に挑戦しました。自動カンナは意外にも簡単で、初心者の私でも上手く操作できました。しかも、プロが加工したかのように木材が美しく製材されていくので感動です。林業試験場の方にも「面白くてしょうがないだろう」と私の顔を見て言われていました。
午前中にはなんとか無事全ての製材が完了し、美しい木材に仕上がりました!
最後になりましたが、林業試験場の職員のみなさんには本当にお世話になりました。ありがとうございます。今後は、墨付けをおこない、加工に入っていく予定です。今の勢いのまま頑張って、年内までには仮組まで完成させたいです。(ガード)

左(製材後) 右(製材前)
部材の墨付け 12月20日(日)21日(月)22日(火)の3日かけて、「美しい木材」へむけての墨付けがスタートしました。じつは、作業を18日(金)から始める予定だったのですが、寒波により風邪をこじらしてしまい2日遅れの墨付けとなりました。修復建築スタジオとその前の廊下で作業しているので、寒さは十分凌げます。
初日は、主柱・控柱と大きな材から墨付けをスタート。1日あれば、すべての墨付けが終わるだろうと考えていた私たちでしたが、現実は甘くありません。はじめは順調でしたが、主柱に墨付けしていたナオキさんは時間がたつにつれて「腰が痛い」と言いだし、私は矩尺を見つめていると目の焦点が細かい目盛に合わなくなってスピードダウン。それでもなんとか主柱1本と控柱2本の墨付けが完了。昼休憩をはさみ、目と腰と集中力を休息させ、午後の墨付けがスタート。ナオキさんは引き続き残りの主柱を担当し、私は棟木を担当しました。やはり午前中の作業と同じで腰を痛め目の焦点がずれる。まだまだ若い私たちですが、ほとんど同じ姿勢の作業だと身体が老けてしまうみたいです。それでも若い力をフル活動して、私は棟木を完了させ、腕木の墨付けに移行。複雑な主柱はやはり時間がかかるみたいで、ナオキさんは悪戦苦闘・・・・・1時間後にようやく主柱の墨付けが完了し、これに遅れること10分で腕木の墨付けも完了し、この日の作業は終了しました。

腕木の墨付け完了!
21日(月)。この日は最初からアクシデント発生! なんと、主柱の図面に一部間違いがあったのです。すぐさま私は図面を修正し、墨付けをやり直しました。不幸中の幸いで、思いのほか簡単に墨付けできる箇所だったので、あまり時間がかからずに修正できました。それでも午前中はつぶれてしまいました。そのあいだ、ナオキさんは順調に仕事を進め、桁の墨付けを終わらせました。
さすがです! 午後からは、冠木(かぶき)と貫などの墨付けをしました。この日ですべての墨付けが終わると思いきや、初日と同じように、腰や目の老化でスピードダウン。それでも冠木などの大きな材は全て完了しました。
22日(火)。残っている垂木などの細かい材に墨付けしました。墨付けに慣れてきたのか、作業は午前中で無事完了しました。
この日は、加藤家住宅に池田住研のNさん(阪神タイガースのファンです)が来られ、建具を修復されていました。翌23日からは納戸の構造補強工事も始まるということで、ゼミの時間を利用して、教授、エアポートさん、ナオキさん、ガードで加藤家住宅に向かいました。到着すると、板戸がはまっていて、加藤家主屋の座敷はさらに立派に見えました。その後、構造補強の打ち合わせを行いました。この内容については、いずれ黒猫くんが報告してくれるでしょう。打ち合わせが終わると、すぐさま私はNさんにあるお願いをしました。「構造補強工事の空いてる時間に私の裏木戸復原のアドバイスをして下さい」とお願いしたところ、快く了承してくださいました。これで私は安心して作業が薦められます! Nさんありがとうございます。
今日から木材加工をスタートさせる予定です。「年内に仮組完成」をスローガンに頑張っていきたいと思います。(ガード)

墨付けされた木材たち
- 2009/12/26(土) 00:00:14|
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