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鳥取環境大学 環境情報学部 建築・環境デザイン学科 浅川研究室の記録です。

『紅楼夢』 第16章

第16章 蘆雪庵の詩会
p.96-101:小山訳

1. ある日、栄国府執事である頼氏の、年をとった祖母、つまり頼おばあさんが、鳳姐
  (王煕鳳)に会って言った。
    「旦那さまにとっても大きな幸福になりますように、私の孫を役人として
     あずけたい。そのためにも三日三晩、舞台と酒宴を設けることを謹んで
     お願い申し上げたい。未婚の女子たちにとっても気晴らしになるでしょう」
  鳳姐王はそれを聞き入れた。

2.頼府がこの日、宴席を設け、薛おばさまの一家も来た。薛蟠は、相手の令息である
  柳湘蓬を気に入り、すぐにつきまとった。

3.柳湘蓬は薛蟠を城壁の外に連れ出して立ち止まり、徹底的に殴った。
  召使いがやってきて、なんとか薛蟠を運んで連れ戻った。

4.まだ幾日も経たないのに、薛蟠は商売を口実にして、薛家のある店の番頭について
  故郷へ帰っていき、この一連の事件に終止符を打った。

5.この日、賈府にはとても多くの来客があり、その中に、李絹の兄嫁とその娘二人、
  そして薛蟠の従弟の薛蝌と、同じく従妹の薛宝琴がいた。

6.探春は会って大喜びし、賈宝玉を探し出した。賈母にこれらの人たちをみなこのまま
  残し、何人かの子女を海棠社という詩の会に参加できるようお願いができないか、
  という相談をもちかけた。

7.賈母の甥っ子たちは、家族をもって、よその土地で役人になっていた。
  賈母の家は、湘云を家で引き取って薛宝釵を同居させてはならないとした。
  (気性の荒い者も多いし、頼る人は他にもいるので、別の所で同居させましょう)

8.翌日、雪が降り、李絹は皆を集めて、「今日は雪が降っていることだし、海棠社の
  メンバーで集まって、姪っ子たちの歓迎会を開きませんか」と持ちかけた。

9.皆はその提案に賛成した。翌日、宝玉は王煕鳳について蘆雪庵へ行き、鹿肉を貰い
  受けて、湘云と炙り焼き、皆にふるまった。


10.女中の平児は、自分の腕輪を外し、手伝いをした。湘云は「これを食べるとお酒が欲
  しくなり、そしてお酒を飲むとようやく詩が浮かぶわ」と言った。

11.このとき王煕鳳はマントを羽織って現れ、笑いながら、「こんな結構なものを
  召し上がっていながら、私には声をかけてくださらないのね。」と言って、
  自分も一緒になって食べ始めた。

12.食べ終わって、平児が自分の腕輪が片方ないことに気づいた。どこかへ置き忘れたの
  だろうと考え、気にかけないことにした。そして皆は、部屋の中に来て、雪を観賞し
  ながら詩を書き連ねた。

13.皆の詩に優劣をつけて並べていくと、宝玉が最下位だった。李絹は笑いながら、
  「私は瓏翠庵の紅梅が良い塩梅に開花しているのを見たのですが、あなたに罰として
  一枝取ってきてもらいましょう」と言った。

14.宝玉は、雪を掻き分けて進み、まもなく一枝の紅梅を手に掲げながら入って来た。
  この紅梅は、高さが二尺ばかりしかないものの、花の疎密が互い違いになっている。
  花の色は、口紅や頬紅を思わせるような色合いで、香りはキンリョウヘン(野生の蘭
  の一種)にも負けないくらいであった。多くの女中たちが、すぐさま紅梅を挿すため
  の花瓶を持ってきて、皆はそれを取り囲むようにして、紅梅を観賞し、詩を作った。
   【セリフ】
   賈宝玉:「皆さんにたっぷり楽しんでもらいましょう。私もどれだけ気を遣ったか
        知れないんですから。」

15.このとき、賈母がお付きの女中たちに取り巻かれてやって来た。彼女は、腰を
  下ろし、皆を引き連れて、すぐにでも惜春の絵を見に行こうと言った。

16.惜春の住宅に到着すると、惜春は最近、筆を執っていないことを彼女に知らせた後、
  賈母は「私は年の暮れまでには絵が欲しいのだから、あなたが怠けるのは許しませ
  んよ。」と言った。
   【セリフ】
   賈母:「あなたは怠けてないで、大急ぎで絵を描いて頂戴!」

17.賈母が帰り際に笑いながら、そう言い、大勢の女中を引き連れながら自分の家へと
  戻って行った。宝玉と宝琴は、こっそりと瓏翠庵へ紅梅を摘みに行ったところ、
  途中で大勢の人びとに出くわした。皆でいっしょに賈母の部屋へ伺い、食事をして
  すぐに解散した。


*絵本版『紅楼夢』翻訳シリーズが復活しました。限定2回です。これまでの翻訳については、以下のサイトでご覧いただけます。

  『紅楼夢』翻訳 オリエンテーション
  『紅楼夢』翻訳 第1章
  『紅楼夢』翻訳 第2章
  『紅楼夢』翻訳 第3章
  『紅楼夢』翻訳 第4章
  『紅楼夢』翻訳 第5章 
  『紅楼夢』翻訳 第6章
  『紅楼夢』翻訳 第7章
  『紅楼夢』翻訳 第8章
  『紅楼夢』翻訳 第9章
  『紅楼夢』翻訳 第10章
  『紅楼夢』翻訳 第11章
  『紅楼夢』翻訳 第12章
  『紅楼夢』翻訳 第13章
  『紅楼夢』翻訳 第14章
  『紅楼夢』翻訳 第15章
  『紅楼夢』翻訳 第16章
  『紅楼夢』翻訳 第17章


  1. 2010/02/11(木) 00:00:41|
  2. 小説|
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